第4話  仮面



私は小さな頃から何かになりきるのが好き


正義の味方になりたくて、悪いことをしてる子を注意したの!


でもね…お友達からは…



「偽善者!!あんたみたいなのうざいのよ!」



だって…酷いよね!

いじめ、万引き、喧嘩


全部悪いことだから注意してただけなのに


正義の味方は私にはなりきれないみたい。



そして私は次の仮面に手を伸ばす




「この私なら、みんなに愛されそう!」



ウキウキしながら仮面をつける



今度は馬鹿な女の子の仮面!

これならみんなに愛されるわ




そう思ったのに……



「あいつってさー、利用しやすいよね」


「わかるわかる!」


「「馬鹿だもんね」」




おやおや…?この私じゃだめみたい



そんな私にも恋人ができました。

恋人の好きな仮面はこれかな



物分りのいい女の子!


彼氏は嬉しそうに私のことを求めてくれます


でも最近はたまに他の女の子と一緒にいます


大丈夫、私は、物分りのいい子なんです




でもなんだろう

このままでいいのかな



あれ…そういえば…

この仮面…どうやって剥がすんだっけ…?


いや、仮面をつける前の私って…









ダレだっけ




あれ?こんな仮面あったっけ?

ひび割れてる…?



えっと……









泣き虫な少女…?

優しい女の子?

弱虫な女の子??



なんだ…













こんな仮面、ぜんぶ




『いらない』ね!






私は演技が大好き


私はワタシが大好き










でもおかしいんです




夜中になると涙が出て



私はワタシが嫌いになります



ナンデダロウ?

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