1200字小説『リーディングマン』
ウゴカッタン
リーダーというのは読み手である
小説を書くものはよく本を読むものでなければならない、これはルールというか作法である、なぜこのような作法があるのか? 理由としては何人も始めに言葉ありきという世界を乱すことが出来ないからである。
我々は文字に支配されることを望んだことによって、文字と図像によって恐るべき進歩を遂げたのだが、その進歩も進展もなかなか厳しいものであった、何百たび続く戦争と闘争の歴史の中で人の考えによって生み出された数々の物品を用いた文明は、人類に繁栄と栄華を極めさせるだけでなく、確実にその命を奪うものを生み出した。
よく人ぞいう戦争が科学を進化させたという言葉もあながち嘘ではないが、
戦争は文明になりえない、もし戦争が文化文明となるのであれば、それは永続を望むものでないとあまり引き続き物事を示すことが出来ない、戦争が千年続いてそれによって人類が反映することによってはじめて答えが出る。
要するに戦争が文明を生み出すことの証明をやらなければ、いつまでたっても我々は文明を手に出来ずにいるだろうという話だ。
戦争文化、戦争文明とはなんであろうか? そう考えた時、それは軍隊の中にある、戦争を文化、文明とする一番の方法は人類の敵が常に存在し続け、それと戦い続ける必要があるということであり、それは怪獣や悪の帝国が終わることなく続いていくことに他ならない、我々は悪を求めて戦争で戦っているということなのである。
それは変えることのできない事実として、この世界に強く刻み付けられ、何人たりとも生き抜くことの出来ない、圧倒的な神のチカラが圧倒する世界を撃滅させる暗黒パワー、悪のパワーこそが! 我々を発展させる大戦争のチカラだと信じて、恐るべき悪魔を宿願することこそが、我々が生きていくために必要な文明なのだと、悪魔文明なのだと、知ることが大事となっていく。
では悪魔文明のチカラを生み出すしかない! 人類を簡単に滅ぼすことのできるチカラを、そして人類はそれに抗い戦い抜く運命を与えるしかない、それこそ小説家がオピニオンリーダーといえる。
なのでこの世界で最も恐るべきものを執筆する事こそが、ある意味、生きとし生けるものを発展させるパワーとも考えられる、そう、悪のパワーを記述する事によって、我々は安堵し楽園を得る、悪の理想に近づくことによってそれを克服する善人が世の中に現れる、そうでなければ戦争を文明だと語ることはできない、ともなれば、この世界を大発展させるために、戦争のチカラを世に示し続けることが我々に必要な態度だ、決して戦争が無いからと言ってその牙を失ったわけでは無いのだ、戦争が文明と文化の担い手であることを真に世に示すときがきたのだ、そうである、ふぬけた文明に魂を宿らせ、人類の心に再び炎を灯すその力こそが悪の帝国を実現する構文の威力こそが絶対のパワーだ!
我々の理想をかなえるため! 大戦争序曲の始まり!
絶対の戦争は今君の心に与えられた!
1200字小説『リーディングマン』 ウゴカッタン @kak16kyou
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