「よお」


「おい遅いぞ。呼んだのは刈河だってのになに遅刻してんだ」


「雅尭お前は俺が遅れる事実を知ってただろうが」


「えっ」


「えっ」


「まあね。通信網とかも僕が一枚噛んでるし」


「街にいながら世界と繋がるとはな。さすがだよ」


「世は大グローカル時代ですから。場所はどこでもいいんだよ」


「刈河」


「どうした看央。うわっ」


「刈河っ避けるなっ」


「いきなり抱きつかれそうになったら誰でも避けるだろうが」


「まあまあ」


「三何。ただいま」


「おかえりなさい、刈河」


「おいなんで三何には抱きつくの。なんでなんでなんで」


「まあまあ。刈河。みんなに買ったものを渡しなよ」


「はずかしいな」


 宙を飛ぶ、小さく輝く何か。半円形の軌道で、他3人の手に収まる。


「これ」


「ゆび、わ」


「いいね。わるくないな。ありがとう刈河」


 全員が、特に何の躊躇もなく左手の薬指に。


「みんな一緒だ。おかえり刈河」


 いつかのように。また、ここで。

 四人一緒にいる。

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またいつか、ここで 春嵐 @aiot3110

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