第6話 オオヤという人物(編集)

俺は秋田に感謝の言葉を述べてから放課後になり夜になった。

夜、オンラインネットゲームにログイン。

自室でパソコンをカチカチ動かす。

それからギルドに参戦した。


そうしていると.....俺達を統括しているリーダーのオオヤがギルドで俺に手を振ってやって来た。

それからオオヤはこう言ってくる。

こんばんは、と挨拶しながら、である。


(どうだったよ?この前のオフ会は)


(オフ会ですか?.....ま、まあ良かったんじゃないでしょうか)


(おう。どうしたんだ?何でそんなに曖昧なんだ?)


(.....えっと.....はい。その色々とありまして.....)


実際はユウキの中身は男じゃ無くて.....と言いたかったのだが流石にそれはマズいかと言う事は出来なかった。

俺は苦笑いでオオヤに向く。

それからオオヤに取り繕う様に言葉を発した。


(オオヤリーダー。とても楽しかったですよ。本当に.....色々な場所に行って、です。だから本当に会って良かったと思います)


(そうなんだな。良かった良かった。そう思えるのが一番だよな。ハッハッハ)


(相手も良い人でしたよ。ユウキは。.....流石はリーダーも見る目がありますね)


(そうか?俺は見る目なんかねぇよ。俺は人を選ぶしな。引きニートだし)


(そうなんすか?それは.....ビックリです)


ああ。引き籠りニートだぜ俺。

と苦笑しながら語るオオヤリーダー。

俺は驚愕しながら.....その言葉に少しだけ複雑になった。


何故かと言えば.....俺がこんな感じだから。

だから同じかと思ったのだ。

そうしていると.....ギルドにユウキが来た。


(何の話をしているんだ?)


(ああ、いや。他愛無い話だよ。ユウキ)


(そうだぜ。ユウキっち)


それから満面の笑顔を見せるオオヤ。

俺は何時も通りだな、と思いながらの中で。

色々な人が居るな、とも思ってしまう。

この世界は.....本当に色々と複雑だな。


(そうなのか?なら良いけど。じゃあ狩りにでも行くか?)


(そうだな。ユウキっち。んじゃ俺も相棒を呼んで来るわ)


言いながらオオヤリーダーはその場を後にした。

残された俺とユウキは見合う。

それから笑みを浮かべた。

そして聞いた。


(ユウキ)


(何だ?)


(俺な。.....改めてお前が相棒で良かった)


(.....恥ずかしいじゃねーか。そんな事をいきなり言うなって)


(ハハハ。じゃあ行こうか)


それから俺達は何時ものモンスターを狩る為にギルドの案内板の場所に向かう。

そしてその日は2時間ぐらい楽しんでから。

みんな解散した。


とてもこの日も楽しい日を過ごす事が出来て俺は.....いや。

ユウキの素性を知ったから。

オオヤの事を聞いたからだけど.....気分が違った。

楽しいとかじゃ無いんだけど.....うん。



朝になった。

勉強していたのだがベルの音が聞こえる。

俺は目を覚ましてベッドからゆっくり起き上がる.....え。

目の前にニコッとした美少女の顔があった。

や、山口!!!!?


「おはようごさいます。先輩」


「何をしているんだお前は!!!!?マジかお前!」


「はい。マジですよ。だって先輩の顔が見たかったんですもん」


「見たかったんですもん、で家まで来るなよ!?待ちきれなかったのか!?」


はい、待ちきれませんでした。

と口角を思いっきり上げて俺に笑顔を見せる山口。

よく見ればエプロン姿で俺を見ている。

回転するから良い香りが.....。

俺は唖然としながら山口を見た。


「今日は妹さんと一緒に作りました。朝食を」


「え?お前、料理出来るのか?」


「はい。私、料理得意ですよ。結構」


「.....マジかよ.....才色兼備だな.....」


アハハ、有難う御座います。

と笑顔を見せてくる山口。

そうしていると部屋に妹が入って来る。


山彦美空(やまびこみそら)が、だ。

中学1年生でポニテ。

更に顔立ちが整いながら.....とは言え山口よりかはロリじゃない。

少しだけ大人びた顔立ちに身長も平均。

最近、料理にハマっている.....のだがその妹が入って来た。


「お兄ちゃん。モテモテだね」


「.....いや。モテモテじゃないぞ。これはモテモテとは言わない」


「酷い!先輩そんな言い方無いですよ!?」


「お前がいきなり来るからだろ。アホ。ビックリするんだよ」


山口はムッと唇を尖らせる。

それから美空を見た。

美空ちゃん、最悪だよね~、と顔を合わせる。

ニコニコしながら、だ。

いやお前ら.....何時からそんな仲良しに。


「それはそうと遅刻しますよ。先輩。ほらほら急いで急いで」


「あ?ああ.....取り合えず部屋から出てくれ。お前ら。直ぐ行く」


俺はパソコンがスリープ状態だったので電源を落としてから。

ふと、横の本棚に置かれている家族写真を見た。

幼い頃の俺と妹。

そして親父とお袋。


何というかこの時まで仲良かったのにな俺達、と思ってしまった。

今、俺は発達障害を理解出来ない親父と疎遠の暮らしになっている。

ネットゲームも理解出来ないと、だ。


簡単に言えば一緒に暮らしているが親父は深夜帰って来ては朝方には家を出る。

つまりこれも簡単に言うと親父の顔を見ないのだ俺は。

妹とは仲が良いみたいだが.....。

ネトゲをする俺とは疎遠になっている。


『ネットゲームはクソだ。ネットゲームをする奴はみんなクソだ。.....お前もそんな屑になりたいのか』


これは親父の名言。

俺は分かっても無い癖にと親父と喧嘩して喧嘩状態になっている。

親父との仲は非常に悪い。

まあ良いけどな、そんな無理した理解者なんて欲しくも無いしな。

思いながら俺はムカついて家族写真を棚から降ろした。

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