残念ながら主人公は異世界には行けません。地球上の人々が異世界転移させられる中、主人公だけが地球に残されるのです。誰もいなくなった世界で主人公はどう行動するのか!?こういう人もいそうだなと、しみじみ思いました。たぶんアナタの予想の斜め上をいくかと……確かにダークコメディでした☆
いやはや、終末ものとしては珍しい終わり方で、終末ものが大好きな人からは反感を買いそうな結末ですが、それ以上に作者さんの週末もよくへの愛を感じますね。いい作品です。
何の解決にも至らない話がかくも面白いとは。 主人公のやっていることは、率直にいって獣性である。にもかかわらず、何故か共感してしまう。 いざタガの外れた状況になるとそもそも失うべきものが何もない人間の方が自由に行動できる……そう理屈づけるのは簡単だが、主人公の卑小な人格には本能そのものの現実味、いや、ある種の頼もしさ(!)をすら感じてしまう。 詳細本作。
異世界転移もののフリをしたポストアポカリプスもの。自分以外みんないなくなったら、どうする? という思いつきそうで案外思いつかないテーマを真野てん節バリバリの乾いたタッチで書き上げている。……といっても主人公の行動は悪い意味で生々しく、あのオチは女性読者が光の速さで明日へダッシュしてしまいそうな酷さがある。