第99話息子くんと甚平

 小学校も低学年から中学年に上がる頃まで息子くんの夏衣に甚平がありました。

 これがすごく万能で、お出かけから普段まで着回しがきく上に涼しくて着替えさせやすい。ママは結構好んで夏場は甚平を息子くんに着せていました。

 勿論Tシャツなどもありましたが、息子くんもまた楽な甚平を好んでいました。

 まだ保育園年中の頃は音のなるサンダルでピイピイと歩いていました。

 旅行にもかなり活躍した甚平、水はけが良いので息子くんが寝た後に洗って干しておけば翌朝には乾いてくれていたので随分助けられました。

 息子くんのお気に入りは青い甚平でした、数枚ある甚平のうち青い甚平ばかり着ていて真っ先に傷みが来たときには息子くん号泣、なだめすかしながら甚平さんにありがとうしようねと言ったことも。

 息子くんの甚平卒業は小学校中学年の辺りで小さくなった甚平にママが今年は何色を買うか聞いたところ、息子くんは小さい子みたいやからもう嫌だと。成長を感じた瞬間ながらも少し寂しかったのを覚えてます。

 


 

 

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