第98話とりあえず巻いてしまうママと息子くん

 以前に手巻き寿司でも書いたけれど、息子くんが小学校中学年ぐらいまでは我が家での夕飯に多く登場したのが手巻きなんちゃらでした。

 保育園を卒園するぐらいから食の嫌いが出てきた息子くん。

 あれ嫌これ嫌が極まるとママのストレスもかなりのもの、考えて工夫を凝らすより「好きな具材を好きなように自分で盛り付けついでに苦手にチャレンジ」させれる手巻きなんちゃらはママの救世主でした。

 定番の手巻き寿司、市販の出汁入り小麦粉でタネを作る手巻きクレープ、野菜で巻いてしまったり、餃子の皮を使い用意した具を選んで適当に包んで焼きながら食べてみたり。

 手巻き寿司も毎回酢飯を用意したりせず、中に入れるソースや薬味を増やしてました、昨今の流行りにのるなら手抜き料理になるのでしょうか、具材も和洋問わず色んなもので息子くんと買い物をしながら「ハムも入れる」と息子くんが言えば「しらすも入れようか」とママがすかさず今食べて貰いたいものを提案。

 唯一のルールは「全種類一回は食べる」だけ。

 凝った料理もいいけど、ワイワイと準備の段から盛り上がる手巻きなんちゃらはママの救世主でしたが、息子くんの一度の米消費量が増えるに従い徐々に出番が無くなってしまったのは息子くんが「巻くより早い」と巻かずに食べるようになったからでした、たまに食べたくなるのだけど息子くんとしては量が物足りないらしく数年はすっかりご無沙汰になってしまいました。


 

 

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