第11話おべんとう
保育園は給食だったので、遠足や月一のお弁当日などお弁当は比較的特別なものでした。
そして小さな子供のお弁当と言えばキャラ弁と呼ばれるキャラクター等を模した鮮やかで賑やかなお弁当。
我が家でもママは奮闘してました。が、ママ食べ物を玩具にするのは根っから出来ない性質ゆえに、精々タコさんウィンナーやカニさんウィンナー、おにぎりにウィンナーや海苔で某パンのキャラクターの顔をつくる程度だったのですが、息子くんが三歳の頃「顔だと可哀想で食べにくいねん、顔やめて」と言われたため、おにぎりにキャラシートなるおにぎりシートを使用するようになりました。
そしてその頃保育園でもどうやら色々あったらしく息子くんから「おともだちがお弁当食べれなくて泣いてたからみんなでおかず分けた」とかを聞くように。
その後暫くして保育園からお達しが出てキャラ弁禁止に。理由はあまりに凝ったキャラ弁のキャラクターを食べるのが可哀想で泣いて食べれないという園児が増加したためと。
息子くんも同じく食べにくいと早めに話してくれていたのでママは慌てることはなかったんですが。
そういえば、この話を聞いた時はお風呂タイムでした、我が家では小学校三年生ぐらいまではママとたまにお風呂タイムがあり湯船で色々お話したり、時にお叱りタイムだったり。
のぼせるので、時間的に無理ない範囲でお互いに話せる貴重な時間でした。
懐かしい思い出ですね。
身振り手振りしながら「だって崩したら可哀想やん」「食べたら可哀想やねんもん」と訴えていたあの優しい気持ちを忘れないでいて欲しいなぁと、ゲームしている息子くんの背中に思うママでした。
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