第9話クリスマスと息子くん
クリスマスと言えば子供にもママのお財布にもビッグイベント。我が家では十一月中にサンタさんへお手紙を書いてもらいプレゼントの要望をリサーチしてました。
三輪車だったりラジコンだったり毎年候補を三つほど絞り込むのにウンウン唸りながらお手紙を書いてた息子くん。
そのうち年長さんになる頃に、「今年こそさんさんに会う!」そう言い出した息子くん。定番の流れなれど我が家の息子くん年長さんの頃の就寝時間は遅くても二十二時。通常時は二十一時。
二十一時「まだ起きてる!サンタさん待つの!」「明日起きれないよ?」
二十二時「いい加減に寝なさいよ」「いやだ!サンタさんに会ってプレゼント三つちょうだいって言うの!」
いやがめついな?そんなやり取りのうち、ウトウトしながらも必死に起きる息子くんを布団に誘導し、寝かし付けるママとの静かな戦いの幕が上がり始める。
「いい加減に寝ないとサンタさん来ないよ?」「じゃあクリスマスとお年玉一緒にもらう」
そう言い残しながらやっと就寝したのは零時前になっていた。
完全に寝入ったのを確認してママはそっと押し入れにしまった大きな袋を取り出す。これがまたデカい。当たり前だ、中には真新しい自転車が入っている。
音を立てないように慎重に足元に運んでやっとひと息ついて、ママは自分へのご褒美にと出してきたエビとキノコのガーリック炒めを食べてました(息子くん、海老とキノコが苦手なのでこういう時でないと食べれないのは今も変わらないんですけどね)。
ひと心地ついて翌日の用意をしママもすやりとおやすみをしたのです。
翌日、ゴンという盛大な音と泣き声に起こされたママ。
寝相のよろしくない息子くん、どうやらお布団からちょっと離してしかも態々足元に置いておいたプレゼントに衝突したらしい。
プレゼントの袋を泣きながら外して破ってる息子くん、中から出てきた自転車を見て喜びの舞に変わりくるくる回りだし、そのまま再び自転車に衝突。
息子くんよ、何故にそんなにぶつかりに行くんだ...。
明日のクリスマスはもう我が家にサンタさんは来ませんが、念願を来年叶えてやる約束をしました。
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