第4話 チカの部屋
「チカ~許してよ。」
俺はチカの部屋に来ていた、
「もう、入って。」
チカは部屋に招き入れてくれた。
「ゆうちゃん、罰ゲームで女の子にあんなことしてはいけないんだよ!」
「あんなことって?」
「そ、そのキスとか・・・」
「ホッペだし・・・」
「ホッペでもです!」
「それに腰に手を回したり・・・」
「あーそれは他の子にしたりしないよ。怒られるじゃん。」
「わ、わたしだけ・・・」
「そうだよ。」
チカは付き合い長いから、これぐらいじゃ怒らないとみていた。
「わ、わたしだけと言うならゆるしてあげてもいいですけど・・・」
「ありがと!」
「でも、私にもつけてください・・・」
「はい?なにを?」
チカは首筋をみせ、
「ここにあとを・・・」
「・・・ちょっと用事を思い出した。」
「逃がしません」
ギュッと抱きついてくる。
「い、いやマズイだろ、女の子がそんなところに跡をつけてたら誤解されちゃうよ。」
「いいんです!さあ、はやくして・・・」
「仕方ないか?じゃあいくよ。」
「はい・・・」
チカは首筋を差し出す。
「綺麗な肌してるよね。」
チカの首筋は真っ白できめ細かい肌だった。
「恥ずかしいからはやく・・・」
「じゃあ、失礼して、」
「優しくしてね・・・」
俺はチカの首を吸う、
「んっ・・・」
俺が首から離れたあと、チカの顔は真っ赤になっていた。
「なんか、色っぽい。」
「ゆうちゃん、ねえ、なんか暑くない?」
チカは息を乱して、俺に近寄ってくる。
「チカちゃん一度落ち着こうか、深呼吸して、ねっ。」
「ゆうちゃんにもつけていい?」
「いや、さっきつけたでしょ?」
「もう一回、誰も見てないところでユックリしたいの・・・だめ?」
上目遣いで見つめるチカは凄く可愛いから流されそうになるがこの後の事を考えるとやめておくべき。
俺はチカを止めようするが・・・
チュッ♡
「なっ、」
「我慢出来ないからホッペにしたよ♡次は・・・」
俺の首に近付いてくる。
「おいおい、罰ゲーム関係無しに始めたぞ。」
「どけ、親の俺に見せずに誰が見るんだ!」
「親のおやっさんが見るものじゃないですよ。ここは俺達が・・・」
窓の外におやっさん、シン、マナブがいた。
ガラッ!
「あんたら暇そうだな!」
「おっ、こんなところで会うとは、奇遇だな?」
「なに娘の部屋を覗いているんだよ!」
「娘が大人になる瞬間を見るためだ!」
「お、おとうさん、みてたの・・・」
「うーん、バッチリ!まさかチカから迫るとはね~」
「あんた最低だな、せめて止めろよ。」
「俺は娘の自主性を大事にしてる!」
「お父さんのバカ!最低だよ!せっかくいい雰囲気だったのに!」
「チカ落ち着け!お父さんも邪魔する気はなくてだな。」
「もう出てってよ!」
「は、はい!急げ、待避だ!」
慌ててみんなが逃げて行く。
「もうお父さんたら、ゴメンねゆうちゃん。」
「い、いや、じゃあ俺も居間に行くよ。」
「待って!まだ一緒にいよ?今行くとからかわれるし・・・今、お茶いれるからね。」
俺は夕食近くまでチカの部屋でのんびりすごした、もちろんあれからは、そんな雰囲気にならずに二人で会話を楽しんだだけだったのだが・・・
「大人になったか?」
居間に入るなり、おやっさんが変な質問をしてくる。
「してません!」
「ウソは為にならないぞ、俺達が出ていってから二時間、いい時間だな。」
「してません!!」
「服が乱れているぞ?」
「適当な引っ掛けには乗りませんよ。」
「「・・・」」
「はぁ、なんでしないんだよ!」
「なんですると思うんだ!チカちゃんはまだ中学生だぞ!」
「いいじゃねえか、歳ぐらいでグダグダ言うなよ。」
「あんたホントに親か?」
「おう!もちろんだ。娘の気持ちを第一に考える立派な父親だと思ってる。」
「覗きをしたのに?」
「覗きをしてもだ!」
「おやっさん、最低だよ!覗いていいわけないだろ!」
「気にするな、それに男と二人きりになれば親は気にするものだろ?」
「本音は?」
「興味本意だ!」
「それだからあんたは娘に尊敬されないんだよ!」
「あー気にしてる事を言ったな!」
俺達は言い争いをしていた。
「シンさん、止めなくていいんですか?」
「マナブ。あれはなジャレアッテルだけなんだよ、なんだかんだであの二人は仲がいいから」
「そうなんですね。」
「そうじゃないと、チカちゃんと部屋で二人きりなんて許されるわけがないからな。」
「な、なるほど。」
「それより、今日の夕飯なにかな?」
シンは夕食のほうが気になっていた。
その日の夕食は、俺とチカの二人が周囲に弄られ、大変だった。
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