第6話 冒険
《洞窟》
サキ「ここです。」
俊「何か怖いなぁ・・・。」
かな恵「そうね、ねぇサキ。」
サキ「はい?」
かな恵「さっき「超能力を使える。」って言っていたよね?」
サキ「はい、言いましたよ、それがどうしたんですか?」
かな恵「何かサキの超能力を見てみたいって言うか・・・その・・・。」
サキ「先程も言いましたが、私はただの超能力では使えません。」
かな恵「どうして?あれは嘘だったの。」
サキ「いいえ。」
かな恵「じゃあ何で使わないの?」
サキ「私はアンドロイドですから。」
かな恵「意味が分からない。」
俊「かな恵、サキはそんなに悪い人じゃないから。」
かな恵「俊はサキをかばっているの?」
俊「当たり前だろ。」
かな恵「もういい、来たて私が悪かったね。」
サキ「いいえ。」
俊「かな恵、申し訳ないけど少し休んだら?」
かな恵「嫌よ・・・どうして私が休まなきゃいけないの?」
俊「サキの表情を見て。」
かな恵「あっ、泣いてる。」
サキ「・・・。」
俊「サキは気持ちが耐え切れずに泣いていた、でもサキの気持ちに気づいて。」
かな恵「・・・何で?」
俊「確かにサキはアンドロイドかもしれないけど、表情だって誰にもあるはずだ、だからと言ってサキの心の中の悲しみを分かってほしい。」
かな恵「私、向こうに居るから何かあったらこれを使って。」
かな恵が持っていたのは通信機だった、これを使えば離れても使用が出来る。そして僕は試しに通信機を使った。
《通信機の音》
かな恵「何?」
俊「使えた。」
かな恵「当たり前でしょ、ここの電波は反応をしているから。」
サキ「・・・。」
俊「ん、サキも使いたいの?」
サキ「はい。」
かな恵「俊、サキにはやらせないで。」
俊「かな恵、サキもやりたいって言っているから繋いであげて。」
かな恵「うん、分かった。」
《通信機の音》
サキ「すごいです、これはかな恵が作ったんですか?」
かな恵「そうだよ、私は機械で何でも出来るよ。」
俊「彼女は子供の頃から機械を作っていてるよ。」
サキ「私も出来るかな?」
かな恵「サキはアンドロイドだから無理だよ。」
サキ「私、やってみます。」
俊「サキ、頑張って。」
サキ「はい。」
かな恵「失敗してもしらないよ。」
サキ「はい。」
そしてサキは超能力を使っていろいろ試したが何も起こらなかった。
サキ「えっ?上手く出来ない。」
かな恵「ほーら、やっぱりアンドロイドの人間の人には無理だよ、次、私がやるね。」
俊「かな恵、サキに失礼だよ、いくらサキの超能力を使ってバカにするなんてありえないよ。」
かな恵「何よ、俊はサキの味方なの?」
俊「だって仲間だよ、こんなに酷い事を言うなんて僕には出来ない。」
かな恵「私の事、大事じゃないの?」
俊「そりゃもちろん大事だよ、でも僕には大切な人が居る。」
かな恵「それは誰、私より他に好きな人が居るって事?」
俊「ごめん。」
サキ「まぁまぁ、二人とも喧嘩はやめてください。」
かな恵「フン、私はもう知らない。」
俊「はぁ?お前、何を考えているんだよ。」
かな恵「私が悪いとでも言いたいの?」
俊「そんな事思っていないだろ?」
サキ「誰か助けて下さい。」
その時サキの目の前に光が見えた。
俊「サキ?」
かな恵「・・・。」
サキ「今まで黙ってごめんなさい、私の本当の名前はサリー。」
かな恵・俊「えーーーーーっ!」
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