第11話 PK

更新です

新キャラ&掲示板

クオリティの残念さは今に始まったことではないのだ

―――



【PK雑談スレ〜32人斬り〜】


1.いつもスレ立てしてくれる人@PK

ここはPKの方々が好き勝手雑談するスレです

疎まれっ子同士仲良くしていきましょう

前スレはこちら【PK雑談スレ〜31人斬り〜】


2.まっつぉん@PK

ありがとういつもスレ立てしてくれる人!


3.†漆黒の悪意†@PK

たて乙です!!

いつもお世話になっています!

ありがとうございます!!


4.ペタロイド@PK

>>1

縦乙

>>3

名前と裏腹にクソ丁寧なブラ食いさんすこすこ


5.まっつぉん@PK

ブラ食いさんはみんなの後輩だから…


6.でんちゅー@PK

ブラ食いさんとかいうひどいのが定着してるの草

あ、たて乙


7.†漆黒の悪意†@PK

みなさんにたの死んでもらえたら嬉しいです!


8.†漆黒の悪意†@PK

楽しんで


9.もろこしバズーカ@PK

>>1乙

悪意盛れてますよブラ食いさん・・・


―――


75.でんちゅー@PK

人いなさ過ぎて暇つぶしなう

バグか?


76.まっつぉん@PK

雪原海パンマンがなんか言ってますね


77.ペタロイド@PK

今日あそこ吹雪なのでは……?


78.†漆黒の悪意†@PK

はい!とっても寒いです!


79.でんちゅー@PK

(海パン着てるんだから寒いわけないだろ何言ってんだこいつ)


80.いつもスレ立てしてくれる人@PK

>>78

おやぁ?ブラ食いさんも雪原にいるのですかぁ?(ニチャア


81.まっつぉん@PK

>>80

極寒の大地にプレイヤーふたり…ナニも起きないはずもなく…


82.もろこしバズーカ@PK

やーらーれーたー!


83.でんちゅー@PK

ブラ食いさんはてな浮かべてるからやめて差し上げろ


84.ペタロイド@PK

>>83

無知っ子美味しいです


85.いつもスレ立てしてくれる人@PK

閃いた!


86.でんちゅー@PK

>>85

GMコールした


87.†漆黒の悪意†@PK

>>82

大丈夫ですか!?


88.もろこしバズーカ@PK

うっかりやられてしまいもうした・・・


89.いつもスレ立てしてくれる人@PK

な、なんだってー!

あの戦うの嫌すぎて隠密ガン振りした臆病者もろこしバズーカさんが!?


90.ペタロイド@PK

あの初心者狩りの卑怯者もろこしバズーカさんが!?


91.でんちゅー@PK

あのどんな相手でもひとりになったところを暗殺しようとする小心者もろこしバズーカさんが!?


92.まっつぉん@PK

あの日和まくって通常プレイ用アカウントまで作ってる日陰者もろこしバズーカさんが!?


93.もろこしバズーカ@PK

>>89-92

そうだよ


それにしてもやつは初心者にしか見えなんだのになかなかの手練じゃった・・・

わしのおっかなびっくりスパイク地獄を華麗に回避したかと思うと、恐るべき方法で姿の見えぬわしを炙り出したのじゃ・・・


94.いつもスレ立てしてくれる人@PK

相変わらず自分の生き様に誇りを持っている……(ゴクリ


95.ペタロイド@PK

やってることは下衆なのにカッコイイわ……!(びくんびくん


96.もろこしバズーカ@PK

ねえ聞いて?さすがに泣くよオレ?


97.そるそる@PK

聞かせろよ、その話


98.いつもスレ立てしてくれる人@PK

姫がご降臨召された……!


99.まっつぉん@PK

そるそるちゃん様こんばんは


100.ペタロイド@PK

この時間珍しいっすねそるちゃんさま


101.でんちゅー@PK

めっちゃ久しぶりな気がするわちゃんさま


102.もろこしバズーカ@PK

>>97

では失礼して


といっても実はもうあんまないけど

奇襲避けられて、地面殴ってちょっとした地震みたいなの起こされたんだよね

んでびっくりして転んだらミスト切れてそのままぐしゃっ


103.まっぉん@PK

そりゃまた攻撃的なミスト持ちですな


104.でんちゅー@PK

なにげにそこで炙り出そうとか思えるのすごくね?


105.ペタロイド@PK

それな

戦闘慣れしてるやつの動きじゃんそれ

僕なら逃げる


106.もろこしバズーカ@PK

大地持ってかれて泣きそう・・・せっかく初めてゲットしたのに・・・


107.そるそる@PK

そいつがどこを目指していたのか教えろ


108.いつもスレ立てしてくれる人@PK

あっ

プレイヤーさん逃げてー!


109.もろこしバズーカ@PK

そるそるちゃんさまに目をつけられたが最期なのさ……

なんか山登ってる感じでしたよ:)

ガントレットの格闘家でした;)


110.まっつぉん@PK

赤信号を渡るほどにためらいのない告白…!


111.でんちゅー@PK

行ってしまわれた……

あ、三日かけてゲットしたおもちゃ持ってかれてドンマイっすもろこしさんw


112.ペタロイド@PK

またひとり哀れなプレイヤーが灰に消えるのか……

にしてももろこしはほんととことん世界に嫌われてるな


―――


とある場所。

そこにある月のごとき球形の『追憶の欠片』のもとに、ひとりのプレイヤーが降り立った。


(ここだな)


吹きすさぶ風にはためく深紅のドレス。

赤色の少女は太陽を背負い、眼下に広がる世界を見下す。

己が獲物を見逃さぬようにと、猛禽のごとき瞳が光った―――


「……いや流石に暇すぎるか」


―――


113.いつもスレ立てしてくれる人@PK

ところでブラ食いさんいなくないですかね


114.もろこしバズーカ@PK

これもPKの醍醐味さ(泣き

また引きこもってやるんだ・・・!


115.でんちゅー@PK

ああ、今熊と遊んでるから


116.いつもスレ立てしてくれる人@PK

『雪原の鎮魂歌』?いやなんででんちゅーはそんな余裕かましてるんですかね……?


117.ペタロイド@PK

けいじばんみてても

いいじゃないか

かいぱんだもの

ぺたろ


118.まっつぉん@PK

海パン先輩だからなぁ…


119.いつもスレ立てしてくれる人@PK

海パン雪原マンなら仕方ないね


120.でんちゅー@PK

こうしてもろこしバズーカの話題は消失す


121.もろこしバズーカ@PK

いやいいんだけどね?


122.ペタロイド@PK

>>120

あっ


123.まっつぉん@PK

>>120

惜しい人を亡くした…


124.いつもスレ立てしてくれる人@PK

>>120

ありがとう海パン雪原マン


125.もろこしバズーカ@PK

>>120

ここはオレが後を引き継ぐぜ……!


126.まっつぉん@PK

もろこしバズーカさんのすべらない話だって?


127.ペタロイド@PK

最オモロ一発ギャグの間違いだろ


128.いつもスレ立てしてくれる人@PK

ボクは奇跡の一枚と聞いてきたんですけど


129.そるそる@PK

なんか面白いことしろ


130.もろこしバズーカ@PK

これはね、友達から聞いた話なんですけど

〜中略〜

おまえだーっ!


131.もろこしバズーカ@PK

まって、ごめん、謝るから嘲笑うとかして・・・?


132.バソプレシンは抗利尿ホルモン@PK

インしてみればそこには嘲笑をねだるひとりのもろこしがいたのです……


133.でんちゅー@PK

タイミング最悪で草


134.そるそる@PK

で、面白いことはどうした


135.ペタロイド

そるちゃんさま鬼畜すぎ愛してる


136.いつもスレ立てしてくれる人@PK

ドMがいますねぇ?


137.でんちゅー@PK

ガタッ


138.まっつぉん@PK

変態がウォーミングアップを始めたようです


139.バソプレシンは抗利尿ホルモン@PK

もろこしは食われる運命っていうことでFA?


140.もろこしバズーカ@PK

FA


《Tips》

『掲示板』

・ミスティストーリア公式の掲示板。スレはスレッドの意味であり、ひとつひとつの掲示板のことを指す。公式スレがいくつかある以外にもプレイヤーが自分で作成可能であり、雑談スレから本格的な攻略スレまで種々多様に林立している。プレイヤーネームとは別でペンネームを使用可能となっており、特にPKスレではほぼ全員がペンネームである。


PKの強襲に警戒しながら進むレインだったが、そもそも他のプレイヤーすらほとんど見かけないような有様だった。数名遠目に見えたりもしたのだが、とうぜん特に交流もある訳がない。


ともあれそれならいったいさっきのやつはなんだったのだと訝しみもするが、結局は、まあ楽に越したことはないかと、深く考えないことにしたレインだった。


そんな道中も、気がつけば順調に山道。

いや、道と呼べるものは獣道すらそこにはなく、枝葉をぶち抜きながらの強行軍である。

レインの能力系ミストが道を切り拓くのにそこそこ役立つものでなければ、ほんの十数分でモチベーションゲージは消失していただろう。それにしたって枝葉がちくちく刺さってくることに変わりはなく、いらいらの補給は絶え間ないのだが。


「……」


いっそ炎を扱うミストだったらと、みるみる活力を失ってゆく瞳で思うレイン。

なぜさっきのPKが落とした魔法の道具は炎関連のものじゃなかったのかと、理不尽に過ぎる感情すら湧いていた。


(というかなんでこんなことやってんだろ……ひとりで勝手に進めたら嫌がるかもしれないのに……意味な……は?わざわざここまでやったのにふざけんな……)


もはや支離滅裂である。

さすがにちょっぴりまずいものがあると感じたレインは、一度ログアウトして1時間ほど気分転換した。こういうときに全裸フルダイブは便利なのである。


それから再び森の中に戻ってきたレイン。

若干養えた英気は鼻につく自然臭にあっさりと欠乏するが、それでも渋々とはいえ動き出す。

一度ログアウトしたため、なんとなく低くなった気温やびゅうと吹く風を実感できたというのも、一つの理由だった。それはそれで萎える話ではあったものの、進み感を覚えることはレインにとってはありがたいことだ。


とはいえそれだけではモチベーションがもたないことなど分かりきったことなので、適当な動画を視界の端で再生しながらの行軍だ。


さらにしばらく、進めや進め。

いちど体感したからでは説明がつかないほどに、空気がからりと冷えてゆく。

頬を撫でるだけだった風は、今では吹き付けて髪を乱した。

心なしか体力の消耗が激しくなっている気がして、レインは少しだけ歩調をゆるめる。


そうして進んでいくと、あるところで傾斜がわずかに緩やかに変わった。

事前情報からすれば、どうやら尾根の付近に到達したらしい。

起伏ある大地は相変わらず木々に覆われているため、レインからすればさして実感のないことだったが。


それからレインは、進行方向を変える。

湖の元を向く黄金の道に少しだけ向きを揃えて。

なだらかに天を向き、尾根を伝いてひたすら進む。


山頂を繋ぐ連なりをこそ尾根と呼べば、目指すは当然により高く。

ひたすら進み、進み、進む。


さらにさらにと無心で進んでいけば、やがてレインの視界は空色に晴れた。


小高い木々は空の険しさに追いつけず、山に庇護された草花だけが侍る大地。

雲を近くに見下ろせても、空は果てぬほど高く澄んで。

けれど見渡す世界もまた遠く、地上は低く霞んでいた。


森林限界。

高々度の低気温と乾燥により木々の生育が難しい場所。

場所の気候によってもその高度は異なるが、ミスティスにおいてはおよそ2,000mほど。

小さな雲であれば見下ろせるほどの高度である。


雲の中を突っ切るようなことにならなくてよかったと、レインは思う。

引きこもりながらもこの手の景色には見慣れてしまっているレインなので、どれほど雄大であろうとも感想としてはその程度のものだった。


あとは、目的地が分かりやすくなった、といったところだろうか。


見上げる先。

晴天に溶けるいただき

そこが、レインの目指すべき場所であるはずだった。


見えた分だけ、遠く思える。

もう一旦寝てしまおうかと思ったレインだったが、結局そのまま突き進んだ。

ここまで来れば勢いである。


目的地―――つまりは『追憶の欠片』があるとあってか、少しではあるもののプレイヤーの姿も見られる。その中にはレインの求めるものを試しているらしき上機嫌な声も混ざっていたりして、レインは息を吐くように舌打ちした。


ついうっかりPKに手を染めたくなったりもしつつ、レインはひたすらに進んでゆく。

無駄に険しい山肌を這い上がるような道のり、強化されたアバターでなければこんな軽装で挑めば確実に死ぬだろうそんな道を、休憩を挟みつつ進むこと数時間。

そうしてようやく、山頂に輝く『追憶の欠片』も目に見えるほどに近づいた。

綺麗な球体を成す、特別感のある欠片だ。

近くには何人かプレイヤーがおり、今まさに『追憶の欠片』を使い吸い込まれていく者たちもあった。やはり複数人で一度に吸い込まれているのを見て、レインはやや顔をしかめた。


それでも来てしまったからにはやるしかない。

クリアしなくとも詳細のウィンドウが表示されるほど近づけばファストトラベルが可能にはなるものの、やるなら今日のうちにクリアしてやりたいところだった。

そうして優雅にお昼寝をキメて、夜にはシズクにドヤ顔である。


改めて決意を固めたレインは、そうして、ようやくそこに到着した。


『理想世界』

〜あらすじ〜

理想とは遥か遠くにあって、けれど果てしないほどに美しい。

だから理想に届かなかった彼らは、そこにある者たちを妬んだ。

―――ここは理想に最も近く、そして最も遠い場所。

〜クリア条件〜

*"彼ら"の討滅

*"彼ら"の侵入を許さない

(*:必須条件 ・:選択条件)

〜クリア報酬〜

なし


あらすじがあらすじの体を成していないことに、突っ込む気力も特にない。

大体どういった物語なのかは、既に知っているのだ。


だからなんらためらいもなく、レインは―――


「おい、そこのおまえ」


―――ためらいなく、物語を開始した。


明確に呼びかけられていて、なんなら目すら会ったことなど気にすることなく、レインの視界は光に包まれる。


《Tips》

『プレイヤーの分布』

・ミスティストーリアの世界は広大である。ともすれば移動だけで一日を使い切ってもおかしくはない程のその広さゆえに、プレイヤーの多くは様々な情報を元に『追憶の欠片』を渡り継ぐようにして移動する。そのため、その順路とでも言うべき道のり以外の場所ではプレイヤーの数が少なくなっている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る