ジャンル その3

 どうもこんばんは。たかぱしです。

 なんていうか、酔ってます。当エッセイのタイトルを見てください。“酒飲みながら”です。というわけで出来上がった状態でお届けします。


 しかしあれですね。毎日が仕事から帰って、風呂入って、呑んだら寝る。毎日がこの繰り返しです。幸せです。しかし、執筆時間がまったくありません。幸せですけど。

 相棒には、呑まなければいいのでは?と言われました。


 ………………………………………………は?


 ではまあ先週の続きからどうぞ。



 まずは前回の執筆後に思ったことの補足を。

 やはり、ラブコメはラブコメというジャンル、ということでいいのでは。

 ラブコメは恋愛小説の下位分類ではない。あるいはコメディの下位分類でもない。

 まだうまく説明はできないけれど、そう思う(ので、とりあえず書いとく)


 さて、まずはジャンル【エロ】の話だ。

 エロというか、本来は官能小説、あるいはアダルト小説と呼ばれる部類。

 そのなかでのざっくりとした仕分けはこんな感じ。


【エロ】

 TL

 官能


 TLと官能を分けているのは、まあ諸説あると思うが、ざっくり言えばTLが「女性向け特化」であること。この辺りはきちんと住み分けされている印象だ。

 それほど突っ込む必要はないように思う。が。が、だ。


 エロに関しては、小説投稿サイトにちょびっとばかし不満がある。


 たぶん、多くの人が感じていることだと思う。

 R18の扱いだ。

 例えば、作品中に性描写があった場合、性描写ありのレーティングは必要だろう。が、性描写がある=官能小説、ではない。絶対にない。

 官能小説というのは、読むことで官能つまり性的興奮や性的感覚を得るのが主な目的である。それが主目的でない小説は、なんかエッチ描写があったとしても、官能小説ではない。

 逆に言えば、主人公が実際に性行為をしているわけではなくても、読者に性的興奮を起こさせることを意図した描写が売りの作品は、どれだけ性描写ゼロでも官能小説に分類しとけよ……と思うけど、それはさておく。


 現状の小説投稿サイトの一部は、この性描写あり作品と官能小説とが区別されず、ひっくるめて“R18”になっている印象だ。

 これ、小説を探すのに、めちゃくちゃ不便(だと個人的に思ってるんだけど……違う?)


 いや、もちろん、露骨な性描写をサイトでそこら辺に置いておけない、いろ~んな事情があるのは分かる。Googleさん、うるさいしね。アダルトの取り扱いが関わると、関係する法律や規制もわっちゃり増える。

 禁止したり、切り離したり、そういう措置をとりたくなるのは分かるけれども、だったら隠した先でちゃんと性描写アリ小説と官能小説を、分けよう?


 なんでエロ小説の項目でこんな力説してるんだかよく分かんないが、そういう感じでひとつよろしくお願いしますよ。



 エロはさておく。


 続いて、【幻想系】……いっちゃえば、ファンタジー界隈のジャンルを集めてみれば、はい、こんな感じ。


ファンタジー

ハイファンタジー

ローファンタジー

異世界ファンタジー

現代ファンタジー

その他ファンタジー


 ファンタジーは、幻想小説と訳される。この場合の「幻想」は、神秘的なものや魔法などの超常のことを指す。そういったものが出てくる小説が“ファンタジー”というジャンルである。

 で、ハイファンタジー以下は、ファンタジーの中での分類、下位分類という認識で良いと思う。細かい説明は省く。


 日本の書店(あるいは出版社)では、実はあまりファンタジーというジャンルをわざわざ分けて販売しているところは少ない(ないわけじゃないよ)。

 そんなジャンル・ファンタジーだけども、これについて思うことや疑問を少々挙げておきたい。


 ひとつめ。ファンタジーというジャンルが持つ幻想という要素は、他のジャンルに比べて強い、のではないかと思う。

 強いと言うと語弊があるかもしれない。

 簡単に言えば、幻想が出てきさえすれば、他は特にファンタジーとして満たす必要のある条件はない、ような気がするのだ。


 他の、例えば恋愛小説。主人公が誰かに恋をしていたら、それだけで恋愛小説かというと、必ずしもそうではない。その恋愛を軸に物語が展開して、ようやくそれは恋愛小説である。

 例えばミステリー。作中に謎の死体が出てきたらそれだけでミステリーかと言えば、やっぱりその謎を追っかけるからこそのミステリーだ。追いかけないなら、死体はただの不憫な登場人物である。


 そして、ファンタジー。主人公が魔法を使ったら。その主人公の生きる世界に魔法があるかどうかに関わらず、またその魔法をどうこうするのが主人公の目的かどうかも関わりなく、もはやその魔法が主人公のものかもどうでもよく、とにかく魔法が出てきたんだからそこはファンタジー世界……になる。


 では、ファンタジー世界(異世界か実世界かは問わない、まほー的なやつが出てくる物語の意味)が舞台であれば、すべてジャンル・ファンタジーだろうか?

 この答えはイエスであり、ノーであり(笑)

 ファンタジーには違いないのだが、あるいはファンタジー世界を舞台にした恋愛小説であったり、推理小説であったり……という可能性が、ある。

 なんでこんなややこしいことになるのか。

 その答えとして推測されたのが、ジャンルとしてのが違うのではないか、ということだ。


 というところで思い出していただきたい(いや、覚えてる人とかいないと思うけど)のが、小説投稿サイト「ハーメルン」のジャンル分けである。


■舞台

・現代

・ファンタジー

・SF

・歴史

・その他

■ジャンル

・冒険・バトル

・戦記

・恋愛

・スポーツ

・コメディ

・ホラー

・ミステリー

・日常

・文芸

・ノンジャンル


 最初に見たとき、舞台にファンタジーが入っていることをちょっと不思議に感じたのだが。

 もしかしなくても、これは


■舞台(分類第一階層)

・現代(ノーマルな世界)

・ファンタジー(魔法とかある世界)

・SF(科学が進んだ世界)

・歴史(史実、あるいは過去の世界。ただし魔法はない)

・その他(知らん!!)


 という大分類で、さらにその下に


■ジャンル(分類第二階層)


 が発生していた……ということではないか。あらあらまあまあ。


 第一階層はいずれも物語世界の設定、いわば根幹に関わる部分で、第二階層は物語要素、主にストーリーに大きく関わる部分、と言い換えることもできる。


 というわけで、一言。「ハーメルン、すげぇ!」


 とはいえ、このハーメルン方式で全てがスッキリいくかと言えば、やっぱりそんなことはない。

 ファンタジージャンルについての疑問、の部分である。


 ファンタジーは“幻想の存在する物語”のことである。

 ということは、別にファンタジー=異世界、ではない。だから現代ファンタジーに分類されるような、「この世界に幻想があった」という物語も文句なくファンタジーである。

 ここまでは、問題ない。

 でも、じゃあ、“幻想の存在しない異世界”は、なんなんだろう。

 確かにこの世界には存在しない土地・歴史・文化を持つ異世界の物語でありながら、一切の幻想を含まない“架空実世界”だった場合。

 それはファンタジーではないわけだが、では舞台は“現代”ということになるんだろうか。

 まあ、ファンタジーの問題というよりかは、“現代”の呼び名の問題、かもしれない。


 また無駄に長くなってきてしまった。なんだかすみません。

 でも、最後にひとつ。


 本稿を書いていて、ふと思ったのだが。

 ジャンルとして「VRMMO」というのがあって、SFの分類扱いにされているけれども、あれってゲームの内容が「剣と魔法」だったら、SFじゃなくてファンタジーにするべきでは……?


 なんてことも含めつつ、ジャンルの旅はまだまだ続きます。

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