06 おすすめの難しさ
さて。今回はババアを仮に“ノベマー”とでも呼称することにしよう。
なぜかと言えば、前回の仮称はとても面倒だったからだ。
そして、別案のノベマネも語呂がよろしくないというか、若干発音しにくい気がする(しない?)。
というわけで、遣り手ババア改めノベマー、よろしくお願いいたします(恐らくは今日限りだろうが)。
ババア…じゃなくって。ノベマーの形を詰めていこう、第二弾。今回はノベマーの売り手としての側面をちょいと考えてみたい。
基本は書店の店員さんのイメージである。が、ノベマーはただ売るだけの販売員ではない。
相手、お客さんの好みに合わせてお勧めする、そういう技能を持った遣り手であってほしい。
だけれども、言うのは簡単、実際にやろうと思うと難しい、というやつだ。
カクヨムユーザーさんならご存知かと思うが、KADOKAWAが運営する「キミラノ」というサイトがある。謳い文句は『読みたいライトノベルが見つかるレコメンド(オススメ紹介)サイト』。
これは参考にすべし、というわけで、少し前に登録してポチポチ利用してみた。
いくつかの質問に答えることで趣味嗜好を登録すると、オススメのラノベが出てきたりレビューがあったり検索できたりするよ、というもの。
見た感じは「そうそう、こういうのが欲しかったんだよ~」といったところ。
実際に使った感想は。オススメしてきてくれるのがババアじゃなくて可愛い女の子キャラっていうのが素晴らしいですね。はい。
さておき。オススメしてもらったラノベの手応えはというと、なんというか、外れてはいないけどそこまで当たりでもないな、という感じだった。
いくつか試し読みはしてみたものの、続きは気にならなくて、そっと閉じて帰ってきた。
システムとしては、見本のひとつにもなりそうなので、もうしばらくいろいろオススメしてもらおうかとは思う。なにかあれば、続報を入れよう。
ノベマーがエスパーかなにかでもなければ、顧客の趣味嗜好を把握するにはキミラノのようにいくつかの質問をするしかないだろう。
結婚相談所にしろマッチングアプリにしろ、自分のプロフィールやら趣味やら、理想の相手像やらを登録する。それと同じ感じだ。
問題は、なにをどのぐらい聞き出せばいいのか、だろう。
ある程度はテンプレートとして用意することはできる。が、掘り下げはぜひとも人力に頼りたい。
質問の答えから機械的にオススメを表示する、というだけなら簡単な話だ。あるいは、閲覧履歴から類似小説を表示したり、“この小説を読んだ人は、こんな小説も読んでます”って表示もなんら珍しいものではない。
けど、あれってだいたい当たらずも遠からず、って感じがしないだろうか。しない? そう思ってるのは私だけか?
オススメ表示がちょっと微妙に感じてしまうのはなぜなのか。
おそらくは、類似小説・関連小説の判定がガバガバだからだ。
なにを基準にしているのか実際のところは不明だけれども、見た感じはジャンル・タグ・タイトルキーワード・フォロワーあたりから拾っているように思う。
中身を確認せずに表面で行う分類判定では、やはり限界がある。この点は作品の客観的なデータベース化からもカバーできそうな気配だ。
他に微妙になる理由として、別に同じような小説が読みたいわけじゃないという、元も子もないものもあるんではないだろうか。
もちろん似たようなジャンルというか、題材で探してるときもある。が、だいたいのときは面白い小説が読めればいいのだ。そして、なにを面白いと思うか、が人によりけりなのであり、面白いと感じる要素が共通する小説、でなければ意味がない。
あと、似たような小説を勧められて読んだら、さっきの小説と比べて「うーん、こっちの設定はこうきたか~」みたいな比較小説論が脳内に飛び交ってしまう(笑)
ただ似ている小説が、その人に刺さる小説というわけではない。重要なのは、似たような面白さ、似たような性癖の小説であること、だ。
閲覧傾向データからの表示、つまり「Aを読んだ人の多くはBも読む」は、オススメとしてはそう悪くないと思う。が、機械的にこれをやると、結局は“読まれてる作品”ばかりが露出機会を得られるわけで、“まだ読まれてない、見つけられてない小説”はオススメされなくなってしまう。
このデータにだけ頼るのも、よろしくない。
他の点として、どんな小説を読みたいかというのは、結構そのときの気分に左右される(んですけども、皆さんそうでない??)
がっつり読みたい。軽く読みたい。これだけでも、選ぶべき小説は大きく変わる。んだけれども、この“がっつり”と“軽く”みたいな曖昧な指標は、現状のオススメシステムではまったく反映されていない。これを指標化できたら、ものすごく便利そうである。
人間ならできるのか。そう簡単ではないだろうけど、そしてピンポイントでコレって小説を提示するのは難しいだろうが、それでもある程度絞り込むことならばできるんではないか。
読者も明確に“こういうのが読みたい”と自覚しているわけではない。その状態で自力でたくさんの小説の中からお気に入りを探すのは至難の技だが、いくらか狭めた中から探せるのであれば、ずいぶん楽になる。手助けがあるだけで違うと思う。
なんだか脈絡なく思い付くままに書いてきてしまった(たぶん今日は脳みそが3%ぐらしか働いてない笑)
ノベマーに求める機能の主なところは、今のところこんな感じだ。
・小説のデータベース化で探しやすい環境
・嗜好や気分に合わせたババアのオススメサービス
この二本柱をメインとして発展させていけばどうだろう。
そしてそのために必要なのが、顧客の嗜好・気分を把握するために「なに」を「どのぐらい」「どうやって」聞き出すか、である。
これは重要なのでしっかり詰めるべき課題へ回しておく。
結論を見つつ、思う。
あれ、話がほぼ前進してないみたいなんだけど。この回って、必要だった?
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