面白いと思うもん書いて、本になって、売れて、誰かに届いて、読んで、面白がってもらって、あと利益が出る、そんな方法ってないんかねって酒飲みながら話し合ったガチで(仮題)
01 じゃあもう、出版社でも立ち上げるか
01 じゃあもう、出版社でも立ち上げるか
もったいぶるつもりはない。長い話をするつもりもない。
とはいえ、
商業出版の現状は、広く多く売れて利益がでそうなものがメインである。なんて、まとめてしまえば身も蓋もない。
当たり前といえば当たり前だが。いくらなんでも夢がない。
けれどもまあ、一握りがプロとしてもてはやされるのも、別段悪いことではない。
例えば全国にはたくさんのサッカー少年たちがいて、その中には一定のプロ志望がいて、それでもその夢を叶えられるのは、ほんの一握りだろう。
同じように、数多いる作家志望たちのうち、夢を叶えて本を出版できるのはほんの一握りだと言われれば、それはそうだろう。と思うしかない(だったらその
居酒屋の片隅で出版業界や出版社に対してそれはもうあれやこれやと言いたい放題したものだが、まあちょっとそれは置いておこう。
その「広く多く売れて利益が出る」ってのは、一体どういう作品なんだろうか。
有り体に言ってしまえば、なにがヒットするかなんていうのは、本当に分からない。
だいたい出版社が世に出す(あるいは公募の中から選んで賞を与えた)作品は、彼らが売れると思った物であるはずだが、マアだいたい赤字にならなければ御の字っていうのが実情である。というか、最近小説でヒットした作品とか、あるんだろうか。と真剣に思う。
書籍の年間ベストセラーなぞを覗いてみる。鬼畜にも総合ジャンルを。
某大ヒット漫画のノベライズが一位二位にいるが、これを小説ヒット作と呼んだら怒られるだろう。そうすると、他は攻略本とか実用書とかノンフィクションとか……。
唯一、14位に本屋大賞を受賞した小説が1作入っていた。ううむ。
じゃあ、次は優しく小説分野(フィクション単行本と文庫本)をと見れば、まあだいたい超人気作家の本か、シリーズものの続刊が目に付く。
……なんか切ない気分になってきて、なんの話をしようとしていたのか忘れてしまいそうだ。
ともかく、売れると思ったものが売れるかどうかは分からない。
逆に、売れると思っていなかったものが売れた、ヒットしたなんていう例も、小説では少ないけれどもある話だ。
で、じゃあ売れるか分からないけど売ってみるか、とはできないのが、今の小説業界であろう。なんていうか、新人の出版枠なんてツーアウトノーランナー状態なのである(意味分からない? ごめん)
ともかく、なんか売れそうなものしか出さない(しかもそれでちゃんと売れても、書籍の売り上げのなかでも小さいほう。ましてエンタメ業界のなかでの割合は……雀の涙かもしれない)。
じゃあ、広く多く売れはしないかもしれないけど面白い小説は、どこへ行ったらいいんですか?
もう、自分で出版社を立ち上げるか~。なんて、冗談めかして、でもかなり本気で言った。お酒も入っていたし。
やつは言った。
「いやもうマジで立ち上げてくれ。ついてくぞ。
まぁしかし、メンバー俺だけだとつぶれちゃうかな今のところ。
くそ、具民どもめ、今に見とれ(っていう精神がいけない)」
どうでもいいけど、「具民ども」ってラーメン屋の名前でありそうだ(どうでもいいけどという前置きの時は、本当にどうでもいいことを言います)。
出版社を作る。途方もないような気もするが、別にできないことではない。
一口に出版社と言っても、大企業から中小企業、個人並みにこじんまりとした会社もある。総合出版社もあれば、専門分野特化の出版社もある。
いっそ自分で出版社を作って、自分がこれはと思う小説を出版するしかないのでは。
そうして考えた結果は、不可能ではない。が、実行するには利点が少ない、だった。
簡単に言ってしまえば、大企業が利益出すのに苦労している小説分野で、小さい新規の出版社が戦っても特にこれといって勝機がない。
すでに全国への流通経路(取次や書店とのパイプとか)やノウハウ、宣伝広告力、知名度を持つ出版社と同じ方法で売ることはほぼ不可能。別の方法を考えなければならないが、そうするとそもそもの出版現状である“薄利多売”を脱却しなければならず新しいスタイルが必要になるだろうでもだったら別に出版社とかでなくていいじゃーん(この間約30秒)
ご安心ください。出版社立ち上げは冗談、ということになりました(こんなエッセイで出版社立ち上げ実況しますとか言い出したら、ハラハラドキドキしちゃうよね笑)
どうやら既存の商業出版流通システムでは、夢を叶えられそうにない(とはいえ、やはり憧れの一握りのプロなので、作家になりたいなら公募にチャレンジしようね!)。
なにも大規模な商業出版だけが、本を買って読んでらう方法じゃないだろう。
例えば、個人単位でも出版は可能だ。電子書籍だと、印刷製本の元手や在庫管理が必要ないから、そのハードルはずいぶん低くなっている。
ISBNだって一件当たり8000円前後で購入できる。なんともすごい時代だ。
でも実際のところ、個人出版ってどんなもんなんだろうか? とも思う。
個人で出版して、販売サービスで売りに出したとして、それで売れるだろうか。
当然、全国流通は約束されてない。全国の書店や多種多様なオンライン書店で売ってる商業出版が売るのに苦労してるのだ。小説の存在を知られることさえなく、埋もれて終わるんじゃないか。
だって、無料の小説投稿サイトでも埋もれるんですよ。
なにか、小説と読者をつなぐ販売経路がほしい。でもそんなことは、出版社だって本屋だって小説投稿サイトだって分かっていることだ。だけど、できていないことだ。
そこに、なにかが、ある(ものすんごい、ふんわりしたお話)。
でも、じゃあ、今すでにあるものは、一体なにが足りないんだろうか。そこにヒントがあるんじゃないか。
というのは、さて次回にて。
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