第9話 想いは想いのままではいてくれなくて

初めての、誰もいない放課後から実況と解説します

引き続き、キラちゃんお付き合いありがとうございます

そしてミッチ、美玲さんを追いかけたのに見事に巻かれたようですね

お帰りなさい、そしてお疲れ様でした

美玲さんの持ち物はアテクシが責任もっておうちに届けますね

…あ、体育ですが、ミッチの穴埋めをしておきましたよ

『桂木は今日、見学だろう?』とセンセが言うから

もう体調が良くなりました、と答えたのに、何故か仮病がバレてしまい

出席簿で頭3回叩かれましたが、あなた方の心の痛みに比べたら、ねぇ?

…走ったらお腹空いたでしょう!

なぜか美玲さんがお昼ごはんを食べてないので、いかがですか?笑

あ、それどころじゃない、………なるほど!

では、特別企画『ミッチを尋問しましょう〜!』


ミッチ「心配して待っていたわけじゃないのか…」


キラちゃん「私達は美玲さんを心配していたよ、でも戻ってないし

もしもミッチだけが帰ってきたらこの機会を逃したくなかったの」


後ろ向いているから、着替えたら?


ミッチ「そうだね、そうさせてもらうよ、でも話しながらで大丈夫だよ」


そう、早速ズバリ、本当にキラちゃんの袖口に触れたこと覚えてないの?


ミッチ「あぁ、なんかそんなことがあったな〜とは思うけど、

それより言い方が違ってないか?」


キラちゃん「うん、私もそこは同感。てか、巻き込まない方向で言ってね」


ここには美玲さんがいないから、ぶっちゃけるけど

キラちゃんも赤面しちゃったからねー、そのあとの言い訳も弱かったよ

そしてお互い下心無しなのが今日わかって、美玲さんの心痛はどんなかな?


ミッチ「ちょっとそれさ、下心無しなら解決しているんじゃないの?」


お、ミッチお着替え早いねー!

ミッチは誰も気付かないような汚れを、元々見ていたから知っていたんだよ

キラちゃんが日直で一生懸命に黒板消して、その仕草を見つめていたから

袖口のチョークの粉に気づいて、払ってあげたくてわざわざ席を立って

キラちゃんの側まで行って払ってあげたくて、そうしたんだよ、無意識に。

そしてキラちゃん、思い出したの?頬が赤いよ。

美玲さんはね、いつか2人が惹かれ合うのが怖いんだよ

美玲さんはね、今じゃない、少し先の未来に怯えているんだよ。

これはアテクシの賭けになるけど

これを2人に話したことによって、意識することになるよね?

ミッチは美玲さんを大事だと思うなら、一層気を遣ってくれるかな?

それとも、キラちゃんに惹かれていることに拍車がかかるかな?

この先のことはわからないけど、美玲さんの気持ちを理解しておいてね


キラちゃん「だから、私そういうのが苦手だから今日頑張ったのに!」


キラちゃんは多少の自覚があるから良かったよ!

さてさて、ミッチはどうかな〜?


ミッチ「面倒くさいこと考えすぎなんだよな〜女子ってさ、先のこと?

なんのことだよ、それ」











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