第8話 みんな何に怒っているんだ?
「えーと、どうしたのかな?」
キラちゃん、大変かもだよ、この状況はこじれる空気感が伝わってきますよ!
「え?私がやりすぎたから?痛かったかなぁ?」
それもあるのかはミッチに聞いてみないとね!…じゃなくて、
アテクシ、このあとは2人のイチャイチャを覚悟していたのに、ダメじゃん
ミッチ「影でコソコソ会って裏切っていたとかならそんな態度もわかるけどさ」
美玲「なにそれ?じゃ、目の前で見ていたら何をしてもいいの?」
ミッチ「だから、何もしてないだろ?」
美玲「智樹は何もしてない?じゃ、なんで私はこんなに辛いの?」
ごめんなさい!割り込ませて!
ミッチ、美玲さんが泣きそうなんだけど?わかっている?
ミッチ「だから何?俺が悪いの?」
この1週間、君はどうしてたの?
同じクラスなんだから、電話じゃなくて直接話せたんじゃないの?
キラちゃん「それ賛成!私も不思議でした」
ミッチ「この1週間、美玲は桂木とべったりだったし、三浦が付き纏うから
話しかけるキッカケもなかったでしょ?」
そうかな?一言、「美玲、ちょっといい?」って、連れ出せたよね?
キラちゃんにチヤホヤされて動かなかっただけでしょ?
その間に美玲はね、たくさん考えていたんだからね!
ミッチ「考えていた?何を?」
美玲「…智樹は、きっと私が袖口を汚しても、気付いてくれないと思った」
キラちゃんだから、気づいたみたいな?
…え?キラちゃんが好きだったの?
ミッチ「なんでそんなことになるの?こっちが忘れているぐらいのことを?」
忘れていない方が良かったよ
キラちゃん「ミッチ、最悪」
ミッチ「ねぇ、何が?俺、そんなに悪いことした?」
ミッチはただの親切だった?すぐ忘れるほどの?
あれは、狭いクラスのその空間内で彼女が見ている場所でやったこと。
それが自然にやったことなら、それは仕方ないね
でも、それを見て彼女がショック受けたこと、気づかないなんて言わないでよ
美玲さんはあれから何百回も繰り返して思い出してしまったの
ミッチがちゃんとフォローしないからずっと思い出している
学校でも家でも寝ようとして目を閉じた直後でも、朝の目覚めの時も
つまりは思い出した数の分、経験を繰り返しては傷ついてしまう
その中でも希望も忘れずにいたのに、ミッチのバカ!!
美玲「もういい、いいの。私が大袈裟だったね」
キラちゃん「美玲さん…!」
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