第2話
その後、私たちはデートを楽しんだ。
途中で寄ったパーキングエリアでは、彼のおごりでソフトクリームを食べた。
カップじゃなくてコーンのほうを選んだ。案の定スカートの上にこぼして彼に笑われてしまった。
パーキングエリアを出て、少し進んだころ私たちの目的地に公園についた。
その公園は、恋愛スポットの神社があると有名な場所だった。私たちは、神社へ
参拝に行った。これから、一緒に歩んでいく彼とのこの先をしっかり祈ってきた。
少し神社を抜け、公園の中心のほうへ行くと神社の静かさとは打って変わった大きな広場がある。そこには、小さな子供たちから高齢者の方まで幅広い年代の人がいた。犬を散歩する人。友達と鬼ごっこのように走り回る子。
「何か食べるもの持ってくればよかったね」と、隣を歩く彼の横顔を見ながら言った。すると、彼がずっとここに来るまでの間持っていたバスケットの中からいい香りが漂ってきた。私が驚きながらも彼の顔を見上げると(皮肉にも彼のほうが10センチほど身長は上だ。)彼は優しく笑い「きっとそう言うと思って」
そういって、彼はバスケットのふたを開けた。中から甘い卵の香りと少ししょっぱそうなハムの香りが絶妙に、小腹の空いた私の鼻腔をくすぐった。
彼は、本当に私のことを思ってくれている。
私は、横でうっすらと目を開けて「どうしたの…?」と寝ぼけながら私に声をかけてくる彼を見つめ、この人のことを選んでよかったなと思った。
未だに寝ぼけている彼に「おはよう、良く寝てたね」と声をかけた。
これから先、どんなことがあっても彼との道を確実に進んでいきたいと思う。
彼との思い出 hukuro- @kakeru7482
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