第50話:下村の家に佐藤が入居希望
また、宅配は、きっと上手くいくと思うと言い、お弁当として、美味しい物を安く提供すれば、きっと成功するはずよと、吉沢さんも言った。確かに、佐藤君は、その市場調査をしっかりしてないのではと泉堂さんも話したので、この点を確認せねばと、宮入が感じた。
2018年12月26日、宮入が、佐藤君に電話して、管理人として、新しい2つの家と以前の下村の家の維持管理をすると言う条件で、無料で、気に入った部屋を、佐藤に無料で貸すと連絡すると、ありがたいと言い、恩に着ると言った。その代わり、空いてる時間に、掃除をきちんとしておいてと言った。
そして、5月の連休後、宮入と泉堂さんと吉沢さんで行くから、今後の食堂の経営方法について、話し合おうと良いと言うと、是非、教えて欲しいと言った。寒いから、体に気をつけてやれよと、宮入が、佐藤君に言うと、ありがとうと言いながら電話の向こうで泣いているのがわかり宮入もジーンとした。
そうして、思い出、深かった2017年が終わりを告げ、2018年となった。4月になり、いつもの多摩センター駅近くの乞田川の桜並木を歩きながら満開の桜を見て楽しんだ。その後、5月7日、月曜、早朝、宮入の車で、
泉堂さんと吉沢さんを乗せて辰野へ向かい昼前に到着。
以前の下村の家へ行くと、きれいに掃除されていた。新しい家の1つに、3人は、荷物を置いた。そして、その古い家に佐藤の家族が住んでいるようであった。その晩、17時過ぎに佐藤君が帰ってきて長男と彼の奥さんと孫の男の子と女の子が帰ってきた。
そして、家族を5人を紹介してくれた。佐藤君が、宮入に、本当に、ありがとうと言った。その後、ちょっと佐藤君だけと話がしたいと言い、食事と風呂が終わってからで良いと伝えた。20時頃、やってきた。その後、泉堂さんと吉沢さんが、この近くの年齢はと聞いた。
すると70歳代以上が7割、30才前が2割と言った。フライドチキンも揚げて出してると聞くと、鶏モモの揚げ物単品だと言った。その他、主に、酒のつまみのようなもが、ほとんどだと言うので、お弁当のおかずのような物を格安で提供してみたらと吉沢さんが提案した。
ケンタッキーフライドチキンに似た味の唐揚げをチキンカツも辛口が若い人に受けるわよと言い、鶏むね肉のさっくりフライも若い女性や老人に受けると思うと言った。価格も400円以下、出来たら300円で提供できれば、必ず、人気が出ると言った。
なんで、そんな事が言えるのか、と言うと、昔、伊豆下田で、亡き旦那さんの店が、傾いてきたとき、私が、一生懸命、再起させるために、必死に戦ったのよと言った。しかし、そんな儲けの少ない、素人料理なんて、作りたくないと、旦那が、やる気をなくし酒を飲んで死んだわと吉沢さんが言った。
そんな経験したとは知らなかったと、佐藤が、驚いた。それに対し、泉堂さんも、まず、何を置いても、この地区で、うける人気料理を探して作ることが、一番大事な事よと言った。薄利多売でも構わない、様は、確実に利益を取り続ければ、必ず成功するはずだと強調した。
私も、北海道札幌のすすき野の飲み屋で、お客の心を掴む、おつまみを作るのに、苦心惨憺したわと、昔を思い出した。リーマンショックで、もう必死な1年だったわでも、マスターが、無理して借金をして、返せなくなって、店を閉めて、悔しくて泣き明かしたのよと告白した。
佐藤は、信じられないと驚いて、2人を見ていた。とにかく借金は、早く返すことと言うと、借金はないと、佐藤が言うと、それなら必ず、着実に儲けていけば良いことだけじゃないのと吉沢さんが安心したように語った。
大丈夫、やっていけるわよと佐藤の肩をたたいた。
とりあえず、今週1週間は、辰野にいるから、新しい人気メニューを考えて、作って、お客さんの評判を調べて、
1から、人気メニュー作りをしましょうと告げた。わかったと言い、やってみると佐藤が同意した。実は、2年前から、利益が減ってきた。そのため自宅が、ぼろぼろになっても修理代が出せない。
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