第二話『世界の設定と創造』

「ねぇ、ワークリー」

「どうしたんだい? たくみ君」

 夜咲は何も分かっていないワークリーに対して呆れたように言う。

「世界の創り方、教えてくんないと分かんないんだけど!」

 ワークリーが大笑いしながら答える。

「あっははははは、ごめんごめん、今から説明するよ」

 夜咲は姿勢を正し先ほどよりも真剣な眼差しを向けてワークリーの説明を聞いた。

「えっと、まず世界の創造には最低でも三つ決めなければいけない事がある、一つ目が世界設定」

「世界設定?」

 ワークリーが続ける。

「世界設定って言うのは、どういう世界にするかという事、君が卒業しなかった学校系やゲームなので出てくるファンタジー系など、いろんな部類から決めれる」

 夜咲はしばし考えた後。

「世界を創れるなら、やっぱりファンタジー系かな」

「うん、分かった、なら世界設定はファンタジー系だね、二つ目は終命か永命か」

 夜咲は全く意味が分からず首傾げていた。

「終命は普通の人生、要するにこの新しい世界で死ぬまで生きるというもの、永命は年を取らない変わりに、RPGのように世界の終着点を目指すというもの」

「その永命って終着点にたどり着いた後はどうなるの?」

「たどり着いた後の選択肢は二つ、一つはまた新しい世界を創る事、もう一つは命を絶つ事。」

 夜咲は時間を忘れて悩んだ末に。

「永命にするよ」と言った。

 ワークリーは少々戸惑いつつも頷き、最後の説明をする。

「最後、三つ目は……君自身の初期設定だ」

 夜咲は驚きを隠せなかったがワークリーに聞いた。

「俺自身の設定ってどういう事?」

「新しい世界を創った後、君をその世界に飛ばした際の君の立場となる部分だよ」

「あぁ、なるほど、そういう事か」と夜咲は納得した。

 夜咲が「なら……」と言い出したかけたが、ワークリーがそれを止めるかのように割り込んで話し出した。

「それは別に言わなくても大丈夫だよ、君がその設定を頭の中で浮かばせておけば……うん」

 その直後ワークリーが輝かしい光放ち出し、夜咲の頭の中に直接話し掛けてきた。

「さぁ、君の思い描いた世界を創造してご覧、それをボクの力で創り上げてみせるから」

 そう言ってワークリーは更なる光を放ち出した。

「俺の……世界」

 夜咲がぽつりとそんな事を言った後。「さぁ、創りあげよう! 君の新しい世界を!」

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