第191話 強すぎなんじゃない?
今回は、今年の『父の日(10日も前のことだけど……)』のお話。
日曜日の午後、地元に戻ってきたわたしたち、四人。
わたしと
美琴ちゃんにとっては、お泊まりからの少し早い帰宅である。残念そうな美琴ちゃんからは、次の日曜日のデートの約束が取りつけられた。また、別の話になるのだろうか?
今年のイベント会場は、昨年もお世話になった大将(本人がそう呼べとうるさい!)夫妻が切り盛りする居酒屋さん。今回は、全員が現地集合と相成りました。
今年のわたしに課せられたミッションは、お父さんと彼のお父さまと、一緒に呑む……こと。
もう、去年の『父の日』から楽しみにしていたのだそうだ。
そう、今年、ついに、わたしは
当然ながら、わたしは自分の限界がわかってないから、飲酒は、最初はお父さんと……という約束はしていた。
そこに乗っかってきたのが、彼のお父さまだった。
「いやぁ、娘とお酒が呑める日が来るなんて……。息子はたぶん、
刹那げに、そして大げさに呟きながら、司くんのことをチラチラ見ているお父さま。
「親父、なんて呼んだことないんだけど? 俺」
呑む前から絡まれてる彼は苦笑を浮かべていた。『ほら、見ろ!』と、お母さまからも一括される始末。まぁ、仲良きことはいいことだ。
これは、わたしと
捻りもオチもないけど、
結果、泥酔して酩酊するまでには至らなかった。お父さんたちふたりに、結構つきあったつもりでいたんだけど、醜態を晒さずに済んだのは良かったかもしれない。
彼には、保険をかけるつもりで、前もって頼んでたんだけど。
「酔っ払っちゃったら、部屋まで運んでね。優しく……だよ」
そんな大役を任された司くん、出番がなくて、ちょっとがっかりしてた。
「ひな(仮名)? 酒、強すぎなんじゃない? 男の俺のほうが弱かったらどうしよう……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます