第03話 自分で決める!

 最初の印象が最悪なふたり。わたしと美亜みあちゃん。


 でも、この美亜ちゃん、その後、何故かわたしに絡んでくる。それも、休み時間の度に抱きついてくるんだ。鬱陶うっとおしいったらありゃしない。



 最初の騒動以来、わたしはクラスの子たちから、なんとなく一線をひかれていた。『触らぬ神に祟りなし〜』とか思われてるのも知っていた。

 だから、この時は、美亜ちゃんのためを思って忠告してあげたんだ。


「わたしにかかわると、目ぇつけられるよ。先生にも、友だちは選べって言われたんじゃない?」


 美亜ちゃんは、目を丸くして、わたしを見つめている。


「あぁ、言われたけど。良くわかったな。でも、友だちになるかならないかは、わたしは自分で決める! ことにしてんだ」


 わたしが感心して、「男前だね〜」って言ったら。


「こんな、かわいい子捕まえて、男前はないだろっ」って、笑いながらも拳骨を落としてきた。

「い、痛い……」



 これは、わたしと親友みあちゃんと、そのほか、少ない友だちを巻き込んだ、掛け合い語録。


 捻りもオチもないけど、彼女みあちゃんがいなかったら、今のわたしはいなかったと思うし……。


 次回は、美亜ちゃん? あなた絶対、勘違いしてたでしょ……というお話。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る