小学一年生のひとクラスを受け持つことになった「私」は、教師に何ができるのか、少し不安を抱えていました。学業を教える以外に何ができるのか、と。
ある日、ひとりの男子児童の家庭環境が気になる「私」。
恵まれているとはいえない彼の境遇に自身の過去が重なり、気がつくと男児の小さな体を抱きしめていました。かつて、自分がそうしてもらったように……。
たとえわずかであっても「何かをしてあげたい」と相手を思い行動にうつせるのは、すてきなことですね。仕事は違っても、作中で描かれた教師のようにあれたら、と感じました。
あたたかく人に寄り添いたい、と。