圧。
不意に身体が重たくなる。
比喩ではない。
何かがのしかかるわけでもない。
地球の重力が増すかのように。
ただ一挙手一投足だけが重くなる。
自らを保ったまま、日常のまま。
周りの速度は変わらない。
自分だけが緩く重く。
藻掻いても振りほどけない圧力に泣きながら歩く。
傍から見たら酷く滑稽な姿だ。
傍から。
その感覚を掴んで目を覚ます。
ごろりと寝返りを打ってベッドから起き上がる。
夢の中とは打って変わって驚くほど軽やかに歩き始める。
喜びをかみしめるため、そんなだったらよかったのに。
重くなった頭に気が付かないように水をあおるためだなんて考えたくもない。
(暗転)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます