通知。
ー苦手なのに偉いなお前さんは
少し呆れたような声色。少し押さえつけるように撫でる大きな手。顔を上げられないようにするためなのか、単純に撫で慣れてないのか。
「はじめてだったんですよ」
今では3桁を超えた友だち。ひっきりなしになるスマホ。それでも。
耳が 頭が こころが そのときを覚えている
「あなたから来なきゃ意味ないじゃないですか…先輩」
既読がついた使いどころが分からないスタンプがふたつ。
今日もあなたからの通知音は鳴らない。
(暗転)
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