それっぽくいっただけ。

遠い昔に願ったのは、有限の生を全て喰らい尽くせる肉体。

それでも暗闇の重圧に耐えきれず瞼を落とす日々を過ごしてきた。


それが今はどうだろう。


時の流れが一切分からない一人きりの部屋で暗闇と対峙することなく意識があることに恐怖しながら延々とブルーライトを浴びている。

目を瞑れば阿鼻叫喚の世界に連れ込まれ。さらに疲弊を見せて瞼を開けることになるのだ。


誰が望んだ。いや、己が望んだ。


過去の過ちの願いが今の自分を苦しめているとしたらどうだろう。

なんと滑稽なことだろうか。


要するに寝れないってだけなんですけど。



(暗転)

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