第658話 ミナトは王都へ帰還する
王都へと帰還した
その内容は街道周辺を調査したがゴーレムの姿はなかった。依頼内容に沿い樹々が薙ぎ倒されていることは確認し、その跡を追う形で探索を行ったがその先には何もいなかった。原因は別の魔物によるものではないか、というもの。
この報告を受け、騎士団に所属する斥候と新たに冒険者ギルドが用意した探索を得意とする冒険者が街道沿いの調査を行いゴーレムの姿がないことを確認した。
これをもって報告のあったゴーレムは街道沿いにいないことが証明された。王都周辺でゴーレムを討伐したという報告が他方面からもなかったことから今回の事態は誤報であったと結論づけられ街道に封鎖は解かれることとなった。
そして街道封鎖が解かれてから程なくしてミナトたち一行も王都へと到着した。
ミナトたちを王都の南門で出迎えたのはミナトたちと共に神聖帝国ミュロンドへと赴いたウッドヴィル公爵家に所属する騎士の一人。
どうやらウッドヴィル公爵家は既に事態を把握しているらしい。封鎖解除直後に街道を使って王都に辿り着いたことで本来なら事情を訊かれるはずのミナトたちを何の質問もすることなく通してくれた。
そうして冒険者ギルドへと到着し、受付にいたカレンさんに依頼完遂の報告をする。
「街道が封鎖?宿場町にも封鎖の連絡が?早朝に出発したから入れ違いになったみたいですね。いやー、ぜんっぜん気付きませんでした。そうですか誤報でしたか!それは運が良かった!」
カレンさんから説明をされ棒読みでそんな台詞を並べるミナト。
当然、
「ミナトさん達にお願いして本当に正解でした……。マリアベル様、里の皆様、お久しぶりです。先ずはこちらへ……、職員が案内します。王城から使者がこちらへ向かっています。使者との面会後、ミナトさん達とホテルまでご案内しますのでお待ち下さい」
「カレンも久しぶりだね。厄介になるよ」
ここで一旦、ミナトたちと星
「ミナトさん達はこちらへ……」
ミナト、シャーロット、ナタリア、オリヴィア、そしてミナトの肩の上に乗っているピエールはカレンさんに案内されて会議室へと向かおうとして……、
「誤報とはどういうことですか?私は確かにこの目で街道沿いの森で樹々を薙ぎ倒して進むゴーレムを見たのですぞ!」
隣の窓口でそう声を張り上げる商人らしき男の姿がミナトの視界へと飛び込んできたのであった。
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