第3話 布団が1つしか無いなら二人で寝ましょう

コンビニで優と色々と約束してから。

戻って来てから歯を磨き。

そして部屋にまた行く。

その場でスマホを観ていたバスタオルを首に掛けていてピンクのパジャマを着ている静葉をにこやかに見る。

そんな静葉はスマホを置きながらニコニコと俺を見つめてくる。


「お兄ちゃん」


「.....おう。静葉。大丈夫か」


はい。大丈夫です、と笑顔になる静葉。

しかし家族というか。

誰かが迎えてくれるだけでこんなに心温まるもんなんだな。

思いつつ俺は少しだけ目線を外していると。

いきなり静葉が目を細めて俺の匂いを嗅ぎ始めた。


「.....?.....そういえばスンスン.....」


「.....どうした?」


「.....女性の匂いがする.....気がします!!!!!」


「.....え?.....いや、そんな事は無いと思うんだが.....」


「柑橘系の香りがします!お兄ちゃん!!!!!」


キッと目を尖らせる静葉。

ごめん、鋭すぎるんだけど。

その、優といい、だ。

怖いんだけど.....、と思いながら頬をハリセンボンの様に膨らませた静葉を見る。

俺はその事に隠すつもりも無かったので全部のあった事をバラした。


優という俺と同じ年齢の女性が居る事とかを、だ。

その事に顎に手を添える静葉を見る。

にこぉっとした。

な、何だ.....?


「本当にお兄ちゃんはモテモテですね。アハハハハ」


「.....目が笑ってないぞ.....静葉」


「アハハハハ。笑ってますよ?これでも。アハハハハ」


ニコニコする静葉。

だが俺を#を額に浮かべながら見てくる。

いやいや、何でこんなにキレているんだ.....?

ただ単に買い物に付き合ってくれって言われただけじゃないか。

思いながらフンッと横を見た静葉を見る。


「いや、静葉。代わりにお前の服とかを調達しに行こうとしたんだぞ?」


「そうですか。.....それは私とデートって事で宜しいんですよね?アハハハハ」


「いや、デートって。そんなつもりでは.....」


「お兄ちゃん。私は貴方と(結婚)する為に此処に居ます。だからデートです。お付き合いですからね」


「.....そ、そうですね.....」


ピクピクと眉を動かしながら俺に、にへら、とする静葉。

何でこんなに嫉妬しているのか.....。

買い物だと説明しているじゃないか、と思ったが。

逆なでしても仕方が無いのでそのまま黙った。


「お兄ちゃんは私だけ見ていて下さい」


「.....いや、でもお前.....」


「分・か・り・ま・し・た・か・?」


「.....あ、はい.....」


何というか、その。

静葉ってこんなに怖かったっけ?

俺はただひたすらに顔を引き攣らせながら静葉を見つめる。

すると静葉は、もう、と息を吐いてから。


それはそうとして。そろそろ寝ましょうか、とニコッとしながら提案してくる。

俺は、ああ、と返事しながら考えた。

あ、しかし.....。


「でも.....布団が1つしかないんだが」


「問題無いですよ。一緒に寝れば」


「お前.....それは流石にマズイ。俺が精神的に持たんから」


「じゃあどうするんですか?」


俺は顎に手を添えてそして考える。

そうだな.....どうしたもんかな。

今は11月だからな.....寒いといえば寒いだろうな。

さて.....どうしたもんか。

思いながら考える。


「.....そうなると一緒に寝るしかないですよね?アハハ」


「.....」


コイツ.....図ったな。

俺は額に手を添えながら.....盛大に溜息を吐いた。

それから俺は、分かった、と静葉を見る。


静葉は、分かっていますね♪、と俺にニコニコする。

すると直ぐに静葉は布団を広げた。

それから直ぐに入ってから布団を、パンパン、と叩く。

俺に早く入る様に促してきた。


「お兄ちゃん。早く早く」


「.....いや本気かお前」


「当たり前でしょう。此処まで言って冗談も無いです」


「ああもう.....畜生め」


そして俺は赤面しながらも埒が明かないかな、と思い。

そのまま布団に潜り込む。

それからニコニコしている静葉を見る。

その静葉は髪の毛が光っていて艶めかしく、そして良い香りがする。


何というかミントの香りだ.....女の子の香りだ.....。

息遣いが少しづつ聞こえる。

胸が萎んだり膨らんだりする。

呼吸の証だが.....こ、これは童貞にはキツイ.....!


「お兄ちゃん。アハハ。このままキスでもします?」


「お前はまだガキだろ。いい加減にしろ」


「えー。こんなに胸も大きいのに?ガキじゃ無いです」


大きな豊満な胸をチラチラ見せてくる静葉。

俺の色々が限界を迎えそうなんだが.....。

だけど疲れの方が勝っているのか。

眠気が.....出て来始めた。


「.....お兄ちゃん。もしかして眠いですか?」


「.....そうだな。かなり眠い。酒付き合いもしたしな」


「じゃあ寝ましょう。電気切りますね♪」


静葉は起き上がる。

それからそのまま電気を落とした静葉。

俺は.....興奮して寝れないかと思ったが眠気が勝ってしまい。

そのまま俺は深く眠った。

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