2021/01/04-深夜

見えないところから投げられた石が

弱々しい老犬の脇腹に深くめりこむ

近くに行けば殴れる程に弱々しい犬

だけど誰も殴ることは出来なかった

耳を塞いで目を閉じて遥か遠くから

仕方がないと誰かがつぶやいている

理性と道徳は無知と残虐さに寛容だ

僕達は屠殺場の中を見ようとしない

遠い場所の暖かい日常に手を合わせ

感謝を示して犠牲者の死体を食べる

僕はこの文を暖かい布団の中で書く

トンネルで眠る浮浪者達を無視して

明日もきっと素晴らしい一日になる

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