第34話
「破壊神が絡んでくるとなるとやはり魔王も無関係ではなさそうだな」
「…ノワールは何か知らないの?」
「私は魔王に仕えていたわけではありませんが、私が知っているのは一人の女性を起こそうとしていることだけです」
「それは人間か?」
「えぇ、かつて破壊神様と創造神様が争った原因の女性と聞いております」
「なっ!?」
「…ずっと昔の話なのにどうして肉体があるの?」
「魔王の力によって時間は停止させられ、女性が崩壊する原因すべてを防いでいます。その為魔王は直接力を行使できないと聞いています。」
「…」
魔王の目的が女性の目覚めにあるとして力も使えない状態で一体どうやって目覚めさせるつもりだろう
「レイン様の考えることはよくわかりますが、あまり考え込むと引きずりこまれますよ」
「あ、あぁごめん」
筒抜けだったな
「とはいえ、脆弱なこの国の結界ではまたすぐに攻め込まれるでしょう私の…ネクロマンサーの秘術でこの国一体の結界を補強します」
そういったが早いか魔法陣を手早く出現させノワールの魔法によってより強固な結界が張られた
「お、おぉすごいわノワール」
外を見ていないけれどわかる、さっきよりも澄み切ったような空気、魔が浄化されるような感覚
「これくらい当然です」
「ですが魔族であるあなたもつらいのではなくて?」
「いえいえ、今の契約主はレイン様ですのでもう魔族ではありませんよ」
そういうものかしら
「それでノワール、貴方を召喚した理由ですけど」
「私を召喚した理由はレイン様の思考から読み解いて存じております。」
「それではレイン様の身体について説明をしてもよろしいですか?」
有能か!
というかありのまま説明する気ではないだろうか?
「現在レイン様の身体は普通の人間の身体ではございません。レイン様が多少乱暴な扱いをしても死ぬことはありませんが、それでも死なないという事は絶対にない事を覚えておいてくださいませ」
多少乱暴な扱いって失礼な
「わかりました。では私が気を失う前に使った魔法ですが、無意識に使ったようであまり覚えていません」
「蘇生魔法は冥府王であるハデスが、得意とされている魂操作でございます」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます