第33話

「下級騎士2名とメイドが1人足りません。ですが、このメイドはアダルの憑依体だと推測する」



「あの女性は大丈夫ですか?」




「あぁ、今事情を聞いているがこの城での記憶がないそうだ。操られていたのだろう」



「そう…、騎士2人はもう亡くなっているでしょうね。せめて遺体さえあれば何とか出来たかもしれない」



「待て、俺の勝手な推測だが、あの蘇生魔法は危険だ。無闇やたらと使うべきではない」




「危険ってちょっと眠くなるだけじゃないですか」



「いいやレインは何も分かってない!普通は死んでてもおかしくはない状況だったんだぞ」



「落ち着きなさいディアモンドよ。確かにレインの自己管理の甘さには目を疑うところはあるが…レインの使い魔を召喚しようではないか」




「使い魔?」


「使い魔とは主人の体調の状態や意思疎通が使い魔にすぐわかる。主の補佐をする仕事と自己管理も行えるし一石二鳥だ」




「…分かりました。使い魔を召喚する方法を私に教えてくださいませ」


私がそういうとディアモンドが一枚の紙を差し出してきた


「これが使い魔との契約書だ。この中心に自身の血を垂らし召喚する方法だ。」


言われた通りに針で指をさして血を滴らせた


…思ったより少し時間がかかるようだ

「使い魔って具体的にどういうのが出るの?」



「まぁ色々だ、召喚する者に合った生き物が召喚する」



「…ふうん?ってうわっ」



あたり一面が霧で覆われ何も見えなくなった




「心配するな、それよりもそろそろ霧が晴れる。あれが君の使い魔だ」


見た感じはウサギ型のぬいぐるみだった


「…ぬいぐるみ?」




「否、私はぬいぐるみではございませんネクロマンサーでございます」



「…なっネクロマンサーだと!?破壊神に仕える魔族の一体ではないか!?」




「えっと…それってまずいの?」


「破壊神の分身にして四大魔族の一人ネクロマンサーだ」


「その男が心配するのも理解できますが、私と破壊神の繋がりは完全に断たれていることをこの魂に誓ってここへ宣言する」



そういうと誓いの証とでもいうのだろうかぬいぐるみの首に枷のようなものが現れた


「えっと…ネクロマンサーさん?の名前は何て言うんですか?」




「名前は貴女がつけてくださいませ。マスター」



「…じゃあ…えぇと…貴方の名前はノワール」


「ノワール…ですか…良い名です。貴女の記憶にある通りの」



「…え?」


私の記憶…?

「私達使い魔はは主人の記憶を共有しております」





「…それって失くした記憶も全て?」



「えぇ、この世界に転生してから意図的に切り取られたものについては分かりませんが薬などで貴方自身が消した記憶は覚えております」


「切り取られた…と言っていたなそれは一体誰が」



「聡明な貴方様であれば見当はつくでしょう。私が使えていた破壊神様でございます」



「…!?」



「私の記憶の欠損は破壊神が一体なぜ?」



「…そこまではご存じありません。今では破壊神様に近づくこともかないません。四

大魔族である冥府王、悪魔、魔王の誰かが何か知っているやもしれませんが」



つまり、ディアモンド様の父である魔王にも会いに行かねばわからぬという事か




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