第27話

―――数時間前。


「…泣かないで。ディア…」


私は泣きそうな顔でもしているのだろうか?

「レイン!!しっかりしなさい!!」

呼吸はある

傷口は塞がっている…魔力切れか?


ソフィアも具現化魔法に精通していたとはいえあの女には太刀打ちできなかった。

いや、私を庇った傷で結果的にそうなってしまった

だからソフィアが生きている可能性はない


だがさっきの物言いと言い

「…まさかな…」





「どうかされました?」



「いや、何でもないんだ…詳しく状況が知りたいんだが…記憶を…いやあれはダメだ。この部屋からは出てないな?」



「えぇ、別に覗いてもいいのですけれども。ダメだというのでしたら説明しましょうか?」



「この部屋に記録されている映像がまだ残っているはずだ。二人が戦っていた映像だ」



「あらそんなに便利なものが…ふふっ戦うっていうよりは私の方が一方的過ぎてあまり見ては欲しくないんですけれども」



「いや、あのアダルがあれだけの隙を見せたのは君の戦いに何かあったからだと思うが」

 


「まぁいいですわ。この部屋の映像と言ってましたね。それなら私にも具現化できそうです」



そういうと監視カメラのような器具が具現され部屋に映像を投影させシアター化する




「…レイン…君は…」

驚きを通り越してあきれ果てている


「もうそろそろ慣れてくれてもいいと思う」


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