第21話

「ね、ねぇ…ディアモンド様さっき出ていったよね…早いような…」


「レイン扉から下がって!!」

扉の向こうに人影が見えるが勿論扉から出てきたのはディアモンド様ではない


「あれれー?迷子の女の子だけって聞いてたのに誰かの使い魔もいるじゃない」


直感からやばい気がした


何…この子…いやな気配がする

「…どちら様…ですか」



「あぁ、うんあの子が森で迷子の子を拾ったって聞いてさぁ、この目で見たくなったんだけど…」



「…ここはご主人様の隠し部屋です。一体どうして!?」




「どうしてここが分かったのかって思っている様ね。理由は簡単。私が優秀な魔王の配下アダルテールだからよ」




「魔…王」



この人は北帝国から来たっていうのか




「それで君面白い魔力してるわね。なんていうの?独特というか…」




「…っ!?ご主人様と思念が通じない…レイン奥の部屋に!!」



「うるさい使い魔ね!」




アダルの攻撃を受けカミーユは動けなくなってしまう



「カミーユ…!!」



「大…丈夫…この部屋にいる限りは…すぐに治る…から…早く奥の部屋に」




「ダメ…、この部屋にはいれる魔族である以上、結界も効くかわからない」



「で、でも…」




「それに私は貴女を置いていけないわ」



次の攻撃を食らえばカミーユが持たないことはわかっていた

「おしゃべりは済んだかしらァ!」


アダルの攻撃はカミーユをかばう私に当たった

「レイン!!」


「…ぺっ」

私は血反吐を地面に吐き捨てた



額から血を流すが間一髪光魔法で弱体化できたようだ

「あれぇ?今絶対当たったはずでしょ?何でそんな顔できるの」



「カミーユ…聞きたいことあるんだけど」


「そ、そんなことより早く逃げなさい…」




「お願い…聞いて…具現化魔法はあの扉を作ることはできる?」




「…原理が分かっていればだけど…ご主人様の居場所わからないでしょ!?」




「えぇ、どこにつながるかわからないし、外の事も私にはわからない…だからイチかバチか貴女がディアモンド様を連れてきて…」



 「何を言ってるの!?逃げるなら一緒に…」



「この魔族、血の匂いがする…それもついさっきまで生きていたはずの人間の…だから外には連れていけない…」








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