第6話


ディアモンドside

彼女は再び眠ったおそらく魔法に体が追い付いていないのだろう

「ほんとご主人様ったら素直じゃないですね」



「うるさい」


「創世神の使いでも北帝国に巣食う魔王の手先じゃなかったわね」


「あぁ、彼女が話すことは嘘ではないだろう。強大な魔王がいる限り傾き続ける世界に彼女を呼んだのは一体誰なんだ…?」


転生者にしろ召喚者にしろ異世界人である以上彼女が誰かに呼び出されたことには間違いないだろう


「今彼女を外へ出せば魔王に取り込まれるわ。絶対にご主人様が守ってくださいね」


「わかっているさ」

「それにあの子昔のご主人様と同じ顔をしているわ」




「あぁ…そうだな」

親の愛情も知らず、自分を道具だと言い切った彼女は自分の意思を持っていないようにも感じた




だが人を治すことに関しては自分の意思で行動に移した


昔何があったのかは聞けず仕舞いだったが…ん?



「あのペンダント…両親と彼女以外に誰か映っていたな?」



「えぇ、黒髪の少年だったわね」


「…家族と言っていたがあれは…」




「アルマがどうかしたんですか?」



「起きていたのか!?もしかしてさっきの会話も聞いたのか?」



「えぇ、私は眠りは浅い方でしたし、私の兄がどうかしたんですか?」



「君が言っていただろう、唯一の家族写真だと、あの写真を見た感じは幼く感じるが」




「あぁ、なるほど。兄は家から追い出されてしまって、理由は思い出せないのですが…」



「それはまた例の薬のせいでか?」



「はい、おそらく」



「厄介なものだな」







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