第4話

「…転生前の君はもしかしてこれか?」


彼がさしたのは4人が映る写真の右下で笑う少女だった


「よく分かりましたね」



「なんとなく…な」


「…ご主人様ったら嘘が下手ですね」



「猫がしゃべった?」



「あら、ご主人様に剣を向けられて冷静にしている割には驚いた顔をしてるのね」





「…そのことについても十分驚きましたよ。先ほど言いましたね嘘とは?」




「…君の記憶を覗かせてもらった。一瞬だけだが」




「…それで?」



「怒らないのか?」



「当然の処置だと思いますが…それはともかくそれを聞いてくるってことは私に聞きたいことがあるのだろう?」



「あぁそうだ…君は…」



「私は神崎うるる…あぁうるるっていうのは天気の雨の事を指すわ」



「うるる、君の記憶は何者かによって封じられている。覚えていない事を君に聞くのは違うと思うが」



「確かに”私は”覚えてはいない。ですが何があったかについては知っている」

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