記憶喪失の少女

第1話



「…おかえりなさーいご主人様っ!あら?誰その子」

部屋の奥から出迎えてたのは猫の姿をした使い魔のカミーユだ


「さぁな。私にもわからん」




「珍しいわね。ご主人様が他人を拾ってくるなんて、人を信じる気になったの?」



「子供だと言って怒られたことについて詳しく聞きたいことがあっただけだ。他意はない」



「ふーん」




「お前の力で記憶を覗いたりできないか?」


「仮に記憶を覗けばこの子ももその記憶を思い出すことになります…どんなにつらい思い出でもね」



「私はこの娘が敵でないことを確認したいだけだ」

「ご主人様がそうおっしゃるのでしたら」


・・・



あれ…ここは…


「パパ!ママ!上手にできたよ!!」




「えらいぞ流石私たちの自慢の××だ!」





あれは小さい頃の私?




そしてあれは誰だ?



「××さん!何で…二人を」



その男の足元に転がっている私の両親の死体


(―――お前に人を救えはしない!)






「あ…あ…あ…いやっ!」




「君!!落ち着きなさい」

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