コラム

【1】仕訳

 ※こちらの文章は作中に出てきたトピックに関する解説ページとなっております。物語の展開に一切関係ないので、興味のない方は読み飛ばして大丈夫です。


 …さて、そんなわけでこうやって物語を書かせていただいておりますが、時々こういった解説ページを挟むことで、読者さんの頭に少しでも知識が残ればいいなと思っております。もちろん、「そんなのいらねぇっ!」って方は読み飛ばしても大丈夫です。


 このような解説ページは各トピックごとに散りばめていく予定です。話の中でも分かりやすく解説するつもりですので、浅く学びたい人は読まなくても大丈夫です。物語の進行上、全く問題ありません。


 さて、今後の物語でも少し語られることになりますが、企業は日々の取引を「仕訳」というものを通して記録しています。このように取引を記録することを「仕訳を切る」とも言います。


 例えば、ある商品を100,000円で売った場合、以下のような仕訳が切られます。


 現金 100,000 / 売上 100,000


 後ほど物語で説明しますが、企業はこのように左右に項目を並べて取引を記録しています。上記のような仕訳で取引を記録する方法を「複式簿記」と言います。私達が一般に「簿記」と呼んでいるのはこの複式簿記です。左右に項目を並べず、1つの項目だけで記録する方法を「単式簿記」といいますが、一般的ではないので覚えなくていいです。基本的に左右の金額は一致します。


 また仕訳は以下のように2行以上になることもあります。そのような場合においても下のように左右の金額合計は一致します。


 現金  50,000 / 売上 100,000

 売掛金 50,000


※売掛金ってなんだよと思いますが、後々解説する機会があるので今はスルーしてください。


 このように簿記を使って取引を記録すると、「間違いをすぐに特定できる」というメリットがあります。


 なぜかと言いますと、仕訳を切る際のルールとして、借方と貸方の合計金額が必ず一致するため、誤った記録をすることを防ぐことができるからです。左右の金額が一致しないのであれば、必ずどこかで処理ミスが起こっています。これは取引をただのメモ書きでしていては得られないメリットですね。


 この小説では主にこの「仕訳」を入り口に、会計論点の解説ができればいいなと思っております。今回は導入部分なので少なめでしたが、具体的な内容になると文章量も結構多くなっております。


 また随所にこのような解説ページを挟むことで、説明しきれなかった少し深い部分も補足できるかなと思っております。よろしくおねがいしますm(_ _)m

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