総理大臣の息子が転校してきて、俺の幼馴染を許嫁だと言ってくる〜幼馴染は俺の女だから渡さねぇ!〜

とろにか

第1話 衝撃の転校


「陸くん、起きて?」


「なんだよ、心愛」


俺の名前は十文字陸(じゅうもんじりく)。


俺は、前の席の幼馴染、斎藤心愛(さいとうここあ)に頭を撫でられて起きる。


こいつの見た目は所謂アルビノで、さらさらとした真っ白の髪を肩まで伸ばし、瞳は蒼い。


優しく微笑まれた俺はなんだかむず痒いものを感じて、姿勢を正す。


「ほら、今日転校生来るでしょ?どんな人だろうね?」


「この時期に転校生?珍しいな」


高校一年の6月に転校とかどんなタイミングだよ。いじめられて来たとかしか考えられない。


「転校生を紹介するぞ。おい、池崎、入れ」


先生の呼び声で転校生が入ってくる。


入ってきたやつを見て、なかなかのイケメンだと感じた。なんというか、育ちが良さそうだ。


黒髪短髪の、鼻が高く、身長が高い。おまけに足が長い。


転校生がしゃべり始める。


「僕の名前は池崎祐也。内閣総理大臣の息子だ」


は?


「そこにいる斎藤心愛さんは僕の許嫁だ。誰も、手を出すなよ?」


は?


ふざけんなああああああ!!!


なんだ、こいつは。何わけのわからないこと言ってんだ。俺と心愛のまったりライフを邪魔するんじゃねぇよ!


俺は前の席の心愛に耳打ちした。


「おい、あいつのこと、知ってるか?」


「あの人、誰?許嫁なんて、知らないよ?」


心愛も、何のことかわからないらしい。


よし、決めた。


総理大臣だかなんだか知らないが、心愛は俺が守る!!




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