第164話 パーティー前日
毎日を忙しく過ごした私。
ルドヴィックさんからの報告だと、私が考案した商品の売れ行きもどれも好調らしく、気分がとても良い。
そして、ついに。
「・・あぁ、明日は私達のお披露目パーティー当日かぁ。」
時間の経過は早いものだ。
憂鬱なお披露目パーティーの日など、ずっと来なくても良いものを。
普段なら美味しいと思うアディライト達の作ってくれた食事も、今日はなんだか味気なく感じてしまう。
「ディア様。」
「ん?ロッテマリー、何?」
「ご命令いただければ、このロッテマリー、ディア様の憂いをなくして参りますが?」
「へ?」
「ふふ、明日の会場になるお城がなければ、よろしいのでしょう?」
ロッテマリーの瞳が剣呑に光る。
本気だ。
冷や汗が私の背中を伝う。
ロッテマリーの目は、本気で私が命令すればお城を奇襲して破壊する気だ。
「それ、物騒すぎだよ?ロッテマリー、少し落ち着こう?」
「・・・ディア様が望まれるなら。」
ロッテマリーよ。
なぜ、不満そうな表情なんだい?
「いや、ロッテマリー、お城の襲撃とか絶対にダメだからね!?」
「・・・冗談です、ディア様。本気になさらないでくださいませ。」
冗談なら、なぜ、私から目を逸らすのかな?
絶対に冗談なんかじゃないよね?
「はぁ、ルルーシェル。」
「はい、ディア様。」
「明日は一日中、ロッテマリーが何もしないか監視をお願い。」
このままロッテマリーを野放しにしたら、お城へ何をしでかすか分からないから恐怖だ。
うぅ、考えただけで怖い。
「かしこまりました、ディア様。」
「お願いね?」
「はい、このルルーシェルに全てお任せ下さい。」
殊勝にルルーシェルが頷く。
「で、ディア様?」
「何?」
「明日はお城の近くに伏兵を何人ぐらい潜ませますか?」
「・・・何で?」
「ディア様の身に何かあったら場合、武力行使の為の人員は必要ですので。」
絶句。
ルルーシェル、君もか。
「・・・ねぇ、アディライト?」
「はい、ディア様。」
「一体、どんな教育で、こうなるの?」
崇拝度がヤバすぎる。
「あら、ディア様。この場にいる全員がディア様の命があれば、誰の首だろうと狩ってきますよ?」
・・・のは、2人だけじゃなかった。
この場の全員が、アディライトの物騒な言葉に当然とばかりに頷いている。
「・・・誰の首でも?」
「もちろんですわ、ディア様。ご命令があれば、直ぐにでも。」
良い笑顔のアディライト。
怖ッ!
「っっ、良い!首なんていらないから!」
腕でバッテンを作る。
私の子達は本気でやりそうだから怖いわ。
「まぁ、冗談はこれぐらいで、」
「アディライト、今の絶対に冗談じゃないよね!?」
「こほん、ディア様は明日はコクヨウとディオンのお側を離れないで下さいね?」
「誤魔化したね?はぁ、了解。」
カーシュ公が色々と企んでるらしいしね?
まぁ、私達へ何も出来ないだろうけど、カーシュ公が断罪されるまで大人しくしておこう。
自分の影に視線を落とす。
「リリス、王様にカーシ公の不正の証拠の品は届けたんでしょう?」
「はい、数日前には。」
「王様の反応は?」
「カーシュ公の悪事の証拠の品に最初は驚いておりましたが、直ぐに裏付けに動かれました。」
ほう、家族よりも王として動いたか。
口角を上げる。
「英断ね。そこで家族への情を取るようなら、私は王を見限っていたわ。」
無能な王など、下の者にとっては不必要。
時には非道な決断も必要。
「ふふ、カーシュ公は、どう足掻いてくれるのかしら?」
私の子を狙った罰。
カーシュ公の最後の姿を見れないのは残念だけど、その身で十分味わって下さいね?
名前:ディアレンシア・ソウル
LV118
性別:女
年齢:16
種族:人族
称号:世界を渡りし者、神に見守られし者、魔族討伐者
HP:46940/46940
MP:40210/40210
スキル
言語理解、空間収納、鑑定、経験値倍増、マップ、気配察知、危険察知、隠蔽、状態異常耐性、体力回復上昇、魔力回復上昇、攻撃力上昇、防御力上昇、身体強化、精神耐性、全属性魔法、詠唱破棄、武器作成、思考加速、剣術、体術、転移、従魔召喚、スキル付与、スキル改変、リバイブ、経験値共有、魔道具製作
ユニークスキル
創造魔法
従魔:リリス
従魔:アスラ
従魔:ユエ
従魔:エトワール
装備品:期間の首飾り
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