第103話 伝説級

皆んなから、どろどろに甘やかされていた私は、何の不安もなく毎日を幸せに過ごしていた。

今日のアディライトお手製の食事も美味しく、夜にはコクヨウとディオンの2人と一緒にベットで眠る。

満たされた毎日。



「なんか、毎日が幸せすぎて怖いかも?」



こんなにも毎日が幸せすぎて、その内にバチが当たりそうで怖くなる。

迷宮攻略も、とうとう40階層へ到達。

それに比例して出てくるモンスターのレベルも上がってきたが、やはり皆んなの敵ではない。



「まぁ、それも当然だよね。」



お茶を飲む。

その為に、皆んなはレベルを上げて備えてきたのだから。

この階層の攻略も、これなら何の問題もなく進む事が出来るだろう。



「んー、そろそろ皆んなの武器でも、また強化していこうかな?」



このルーベルン国にあるは、全45階層である。

なら、そろそろラスボスへ向けて、私の魔力も増えてきたのだし、皆んなの武器を新しく強化していくべきだろう。

て事で、皆んなの休憩時に武器を借りてさっそく強化を行う。




ミスリルの剣

レア度:伝説レジェンド


機能:破壊不可、所有者制限、HP自動回復、MP自動回復、状態異常付与、貫通、武器召喚、武器破壊



製作者:ディアレンシア・ソウル




大鎌

レア度:伝説レジェンド

機能:破壊不可、所有者制限、HP自動回復、MP自動回復、状態異常付与、重力軽減、貫通、武器召喚、武器破壊



製作者:ディアレンシア・ソウル



レア度:伝説レジェンド

機能:破壊不可、所有者制限、HP自動回復、MP自動回復、状態異常付与、重力軽減、追跡機能、貫通、武器召喚、武器破壊



製作者:ディアレンシア・ソウル




メイス(金)

レア度:伝説レジェンド

機能:破壊不可、所有者制限、HP自動回復、MP自動回復、状態異常付与、重力軽減、貫通、武器召喚、武器破壊



製作者:ディアレンシア・ソウル




メイス(銀)

レア度:伝説レジェンド

機能:破壊不可、所有者制限、HP自動回復、MP自動回復、状態異常付与、重力軽減、貫通、武器召喚、武器破壊



製作者:ディアレンシア・ソウル



武器破壊

攻撃した相手の武器を破壊する





「うん、完成!」



今回、『武器作成』のスキルで強化した皆んなの武器に追加した性能は武器破壊。

一度でも敵を攻撃すれば、相手の武器を絶対に破壊する事が出来る優れもの。

皆んなの武器のレア度も、これで伝説レジェンドにまでなった。

因みに、余談であるがこの世界の武器のレア度はこのようになる。

上から。



神話ゴッズ

幻想ファンタズマ

伝説レジェンド

秘宝アーティファクト

特殊ユニーク

希少レア

普通コモン



と、なっている。

今回の皆んなの強化した武器のレア度は、上から3番目になるらしい。

新しくなった武器に全員が喜んだ。

これで私を守る力が格段に増した事をことさらに。

ブレない、皆んなの私への過保護さ。



「皆んなの過保護さを私は喜べば良いのか、悲しめば正解なのか全く分からないわ。」



うん、気にしたら負けだ。

・・だよね?




レイピア

レア度:伝説レジェンド

機能:破壊不可、所有者制限、HP自動回復、MP自動回復、状態異常付与、貫通、武器召喚、武器破壊



製作者:ディアレンシア・ソウル



私の武器も最後に無事に強化しました。

皆んなに言われたからね。

でも、滅多に戦わせてもらえない私の武器を強化する意味ってあるのかな?

謎である。



「ーー・・はぁ、この街の迷宮攻略もあと少しかぁ。」



最後まで私の出番が全く無かった攻略迷宮。

一体、どうすれば良いのだろうか?



「うーん、勝手にモンスターと戦う事は皆んなから禁止されているし。」



あの後、フィリアとフィリオの2人はアディライト達からキツくお叱りを受けてしまったらしい。

私のせいなのに、フィリアとフィリオの2人には申し訳ない事をしてしまった。

反省である。

ちゃんと2人にも謝った。



「・・しばらく、ディア様に近付けないの。」

「・・ディア様に頭を撫でてもらえないの、悲しい。」



ら、2人からの悲しい報告を受けた。

しばらくの間、私との触れ合いを2人は皆んなから固く禁止されたらしい。

これが2人への今回の事の罰なんだとか。



「ディア様、フィリアとフィリオの2人を甘やかしてはいけませんよ?それでは、2人への罰になりませんから。」



満面の笑みでアディライトが微笑んだ。



「ちなみに、ディア様がフィリアとフィリオの2人を甘やかした場合は、数日の間はデザート抜きとなりますので。」

「!?」



なんて恐ろしい罰なのか。



「・・ごめん、2人とも。私にはどうする事も出来ないや。」

「「あぅぅ。」」



がっくりと、フィリアとフィリオの2人が悲しげに肩を落とした。

ごめんよ、2人とも。

アディライトに胃袋を掴まれた私では、2人の事を助ける事が出来ないのよ。

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