第51話 アディライトの武器と強化
自分の頭の中で敵へ鎌を振り落とし戦うアディライトの姿を想像して見ても、違和感なくて良いと思えた。
うん、これしか無いかも。
「ディア様、私の武器は決まりましたでしょうか?」
「うん、これかな?って言う武器があるよ。後は、アディライトが気にいるか、何だけど。」
どうだろう?
『厄災の魔女』と呼ばれていたアディライトの武器が鎌なんて、嫌だろうか?
「ディア様、私の事でしたらお気にせず。どの様な武器でも、全てはディア様のお心のままに私は従いますので。」
「・・・あぁ、うん、分かった。本当に私がアディライトが使う武器を決めて良いのね。」
「もちろんです。ディア様のお決めになった事なら、私に否はございません。」
「・・・うん、そっか。」
そっと、アディライトから目を逸らす。
目を逸らす瞬間、アディライトの後ろで満足そうにリリスが頷くのが見えた。
「良く言いました、アディライト。さすが、ディア様が迎えた子ですね。」
ちょ、リリスさん!?
貴方、そんな満足げな表情で頷かないで!
なんか、もう、やるせないよ。
「じゃ、じゃあ、アディライトが使う武器は大鎌なんかどうかな?弓も良いかなって思うんだけど、アディライトは大鎌かな?って思うの。」
弓は、どうせならディオンに使わせたい。
ので、アディライトが使う武器の候補から弓は外します。
「・・・大鎌、ですか?かしこまりました、ディア様。ありがたく、大鎌の武器を持たせていただきます。」
「ーーー・・うん、武器、作っちゃうね。」
着々と進む、リリスの洗脳。
私の為だと分かっているから、リリスを怒って叱る事が出来ない。
「はい、よろしくお願いいたします。ディア様。」
「・・・うん。」
深々と頭を下げるアディライト。
泣く泣く、私はアディライトの武器の作成に取り掛かった。
もう一度言う。
どうして、こうなった!?
心の中で泣きながら、私はアディライトに渡す武器を作成していく。
それがこれ。
大鎌
レア度:
機能:破壊不可、所有者制限、HP自動回復、MP自動回復、状態異常付与、重力軽減
製作者:ディアレンシア・ソウル
大鎌は重さを感じさせないでアディライトが振るえるよう、重力軽減を付与させた。
イメージ通りの武器の出来栄えに、私は大満足である。
「ふふ、HP自動回復、MP自動回復が武器に付与されていれば、例え敵にアディライト が魔法封じされたとしても、色々と安心よね。」
一種の保険である。
「どう、アディライトーーー」
「ーーーっっ、これが、リリスさんが言うディア様が持つ力の一部・・・。」
作成した武器から視線をアディライトに向けた私は、その恍惚とした表情に続く言葉を無くした。
他の皆んなも、アディライトの後ろでうんうんと頷いている。
「・・・あれ?」
また、私が皆んなの変なスイッチを押しちゃった感じですか・・・?
顔が引き攣る。
「・・・あの、アディライト?その武器は気に入ってくれたかしら?」
「もちろんです、ディア様。いただいたこの武器は、何よりも大切に使わせていただきます!!」
大鎌を抱き締めるアディライト。
そんなに大事にしなくても、破壊不可の効果があるので武器が壊れる事はないのだが。
・・まぁ、うん、何も言いません。
「・・・まぁ、そんなに気に入ってくれて、ありがとう。じゃあ、次はスキルをアディライトに付与していこうか?」
「はい、よろしくお願いします。あっ、もし出来ればで良いのですが、裁縫と料理系のスキルをいただけませんか?あと、それに付随して火魔法もいただければ幸いです。」
「料理と火魔法?まぁ、良いけど。」
私てしては、アディライトが料理を極めてくれるのは嬉しいし。
何があっても、アディライトの美味しい料理が毎日でも食べられるんだもの。
その2つのスキルをアディライト付与するのに不満は無い。
「ディア様の給仕やお世話などの栄誉はこの私、アディライトに与えていただきたいのです!」
「・・・ははっ、さいですか。」
気にしちゃ、負けだ。
スルーで、やる事を進めていこう。
まずアディライトに与えるスキルは、ほとんどコクヨウと同じで良いだろう。
それに、アディライトからの要望を付け足してーー
名前:アディライト
LV1
性別:女
年齢:16
種族:人族
隷属:ディアレンシア・ソウル
称号:寵愛されし者
HP:465/465
MP:240/240
スキル
生活魔法、幸運集来、鑑定、経験値倍増、マップ、気配察知、危険察知、状態異常耐性、体力回復上昇、魔力回復上昇、攻撃力上昇、防御力上昇、身体強化、思考加速、剣術、体術、火魔法、詠唱破棄、料理、裁縫
よし、完成。
アディライトの要望スキルもちゃんと付与したしね。
料理
料理全般の事に対して大きな修正がかかる。
裁縫
裁縫全般の事に対して大きな修正がかかる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます