文化情報論スピンオフ 接頭辞

 接頭辞せっとうじprefixとは形態素けいたいそ(morpheme:単語の最小単位)にかんして使用する形態素のこと。2015年最も目立った接頭辞は、爆買ばくがいの"爆″だった。


M家メニューにおける接頭辞"素″の用例

素麺すめん:“そうめん”とは発音しない。具の無い炭水化物重視の麺料理。

 即ちうどんや素蕎麦すそばパスタ(パゲティ plain pasta)、素ラーメン(poor lamian)。M家主婦が寝坊した際の朝食メニュー。

 因みに余った冷やし中華のスープでえたパスタはスッパゲティ、有名店の

 レシピをスパイして作ったパスタをスパイゲティ(またはパクッタ)という。


・マイナ素うどん:もはや素うどんでもない、スープさえないうどん。


ープ:soup with no ingredients in。具皆無。味のついたお湯。


・プラうどん:おまけのトッピングがついたうどん。

 正確にはプラ素アルファうどん。


・素のもの:上記素麺とか素ごはん(主食のみ、おかず無しのメニュー)。

 酢の物のことではない。


味の素あじのす:(“あじのもと“とは発音しない):うまみのないただの塩味。


・素コーヒー:ブラックコーヒーのこと。


イダー:無着色の炭酸水のこと。但し、キリンレモンは素イダーではない。

 M家では三ツ矢サイダーは素イダー。


御素おす:質素なこと。「今日も御素おすなディナーだね」の様に使う。

 紛らわしいのでM家では、お酢のことは「おヴィネガー」と呼ぶ。


素人すじん:“しろうと”を間違えて発音した子供に気遣きづかってM家でのみ使用していた造

 語。意味はタダの人≒凡人ぼんじん。対義語は玄人げんじん


素講師すこうし:テレビ出演もせず、大した出版もしていない大学講師のこと。

 「うちの父さん〇〇大学の素講師だから」のようにM家バカ息子どもは使っていた。

 対義語は貴講師きこうしらしい。

 因みに、“貴”も“かみ”も接頭辞。“神”はそれ自身意味をもつ形態素なので接頭

 語と呼ぶべきとの無意味な主張もある。


 

*素うどんsimple udon:主に関西での用例。関東では「かけ」(正しくはぶっかけうどん、ぶっかけ蕎麦)と言い、汁をかけた蕎麦やうどんのこと。関東では種物たねもの(天ぷら蕎麦、きつねうどん等)も"かけ″と言い、対義語は"もり″である。素蕎麦すそばという言葉はM家以外ではつかわない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る