文化情報論その7.固定した常識
哲学者の
a或る閉じた社会に属する人間に共通な知識 と
bあらゆる人間に共通する知識(良識)
に二分し、a⊂bなる
e.g. 平家の子孫
村の隅で
「おぬし、源氏のスパイであろう。 生きては返さぬ」
と一同、刀を抜いたが、十返舎一九は少しも慌てず、
「同じ平家の子孫が遠路はるばる訪ねて来たのに何という
「平家の子孫だと? ウソをつくな」
「信じておらぬな? それなら証拠を見せてやる」
と言うなり十返舎先生、着物を
「よ~く見ろ。源氏にはヘソが二つあるが、平家にはヘソは一つしかない」
そう言われた村人が、自分の腹を
十返舎先生は平家の子孫に間違いないと村人たちは失礼を
何年か後、村外に出て広く世間を見聞きし村に帰る者がいた。以下はこの者の言である。
「源氏の子孫はことごとく滅びてしまったようだ。多くの人々に問うたが、皆、自分にはヘソは一つしかないと答えた」
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