絶対至上主義
「何でキミたちがいるのかな?」
病院まで付けられた日。健斗は学校から家に帰ってきたが、何故かひよりと夏奈が付いてきた。
これから雪奈とイチャイチャエロエロする予定だったが、二人がいてはすることが出来ない。
「いいじゃん。最近の雪奈は長瀬くんに独占されてるし、たまには私も遊びたいの」
「そうです。私もお兄さんとお姉ちゃんがイチャイチャするとこをみたいんです」
ひよりと夏奈がそれぞれの意見を告げる。
まさかの一人はイチャイチャするとこを見たいという理由だったため、健斗は面倒でため息をつく。
二人がいても雪奈とくっついて離れることはないが、それ以上は難しい。
「家で遊ぶってどうするのさ?」
四人で遊ぶとしたら、家ですることは限られてしまう。
この前夏奈が来た時のようにゲームでもいいが、それだけでは味気ない。
「俺としては雪奈とイチャイチャして過ごす予定だったんだけど、二人が来たから出来ないじゃないか」
「今もイチャイチャしてるのに何を言っているのかな? 授業中以外はずっとくっついているじゃん」
確かにひよりが言うように、健斗は雪奈とくっついている。
離れるのは授業中とトイレくらいなものだろう。
流石に病院での診察時はレントゲンを撮るから離れざるを得なかったが、ひたすら雪奈とくっつきたくてしょうがない。
「この前はゲームしながらでもくっついてましたからね。二人きりの時は猿のように盛っていそうですね」
実際にその通りなので何も言えない。
恥ずかしがり屋の雪奈は健斗くっつきながらも頬を染めて恥ずかしそうにしており、今までのことを思い出しているのだろう。
いっぱいしまくっているので、実際に言われて恥ずかしいようだ。
「わお、発情期」
「追い出していい?」
発情期と言われても反論はしないが、実際に言われるとイラつく。
「健斗くんが追い出したいと言ったから二人は帰ってください」
健斗絶対至上主義の雪奈がそう告げる。
妹や友達より自分を優先してくれるから、健斗は嬉しくなった。
独占した甲斐があったと思ったからだ。
「ごめん。もう言わないから」
「ならよし」
本心から謝っているようには微塵も見えなかったが、今回は初見だし許すことにした。
「それにしてお姉ちゃんは本当にお兄さん至上主義だね」
「だってだって……」
──健斗くんのことが好きなんですもん。
そう思っていそうな顔で雪奈はこちらを見る。
可愛すぎる、と思いつつ、健斗は雪奈はの頭を撫でてから抱き締めた。
確かに雪奈は健斗絶対至上主義で、何が何でも言うことを聞こうとする。
本当にクズな自分には勿体ないと感じらがらも、絶対に離したくない相手だ。
「健斗くん、ん……」
強く抱き締められたからか、ドMな雪奈の口から甘い声が漏れた。
もっと強くしてほしいようで、人前にも関わらず雪奈は「力いっぱいしてください」と耳元で囁いてくる。
どうやら強く抱き締められたことでスイッチが入ってしまったらしく、雪奈は痛みがほしくなってしまったようだ。
頷いた健斗はさらに力を入れて抱き締める。
「何か私たちがいるのにおっ始めようとしてない?」
「そうかもしれませんね」
二人に白い目で見つめられながらも雪奈は止まらず、むしろ「もっと、もっとです」と誘惑してくる。
痛みを与えられることが好きなのだからスイッチが入るのは仕方ないが、人前でもこうなるとは思ってもいなかった。
既に雪奈の瞳は蕩けきっており、最後までしないと治まらないだろう。
生理は終わっているので抱くのは問題ない。
「雪奈のスイッチが入っちゃったから寝室行ってくる。二人はゲームするなり帰るなりしてくれ」
「う、うん……」
健斗はくっつくながら雪奈と共に寝室まで行き、満足するまで沢山した。
声がいっぱい響いたため、ひよりと夏奈はゲームに集中は出来なかっただろう。
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