少しも離れない日曜日

 日曜日の昼過ぎ、健斗はソファーに横になりながら雪奈に膝枕をさせてもらっている。

 昨晩……というか日が昇るまで抱かせてもらったので、今日はどこにも行く気がしない。

 だから今日はどこにも行かないで、雪奈とイチャイチャさせてもらう。

 彼女のスカートをギリギリまで捲り上げ、細くても柔らかい太ももを堪能中だ。

 BGM代わりにテレビを付け、録画してあるバラエティーを流す。


「んん……あ……」


 太ももにキスしてみると、雪奈の口から甘い声が漏れる。

 もう何度も聞いているが、いつ聞いても可愛らしい。


「今日は俺から一秒も離れちゃダメだよ」

「はい。健斗くんから一秒も離れません」


 即答で了承した雪奈は、本当に嬉しそうな笑みを浮かべてこちらを見た。

 セフレの関係だから抱かせてはもらっているが、独占されるのが嬉しいらしい。

 本当は彼氏彼女の関係になりたいと思っているだろうし、ただやるだけではないと分かって嬉しいのだろう。


「手を繋ごう」

「はい」


 指を絡め合う恋人繋ぎで手を繋ぎ、イチャイチャを堪能する。

 本当は両手で繋ぎたいが、まだギプスが外れていないので右手は我慢だ。


「雪奈は疲れとか大丈夫? いっぱいしちゃったし」


 明け方はかなりぐったりで珍しく起きたのが昼前だったので、雪奈は疲れているかもしれない。

 もしも疲れているのであれば、今日くらいは我慢した方がいいだろう。


「大丈夫です。私で全て欲求を満たしてください」


 他の人にいかれるくらいなら、全ての欲求を自分にぶつけてほしいようだ。


「雪奈といると駄目人間になりそう」

「いいではないですか。私がお世話してあげますから」


 だから遠慮なく駄目になってくださいね、と優しい声で言われ、健斗はじゃあ遠慮なく、と答えた。

 健斗の骨折が治っても雪奈はこの家にいるだろうし、彼女は自分から離れられなくするために色々とするだろう。

 セフレでいるのだって離れさせなくさせるためになったと考えられるため、雪奈は健斗の側にいるためなら手段は選ばないようだ。


「骨折が治ったらもっと激しくしそう」

「いいですよ。私が健斗くんのお願いを断るわけありませんから」


 駄目人間にしたい、と思っているとのことだし、本当に雪奈は何でもお願いを聞いてくれるだろう。

 恋愛は惚れた方が負け、と良く言うが、本当にその通りだ。

 以前の雪奈は異性とほとんど話さなかったというのが、今の彼女を見ていては想像がつかない。


「それにしてもだいぶ恥ずかしさがなくなってきたね」


 少し頬が赤いものの、雪奈からぎこちなさが消えた。


「毎日健斗くんに抱かれてますから」


 いっぱい抱かれれば恥ずかしさも少なくなってくるだろう。


「でも、もうすぐ生理が始まってしまいます」


 雪奈は悲しそうな顔をする。

 女性であれば誰もが生理があるのだし、こればっかりは避けられないことだ。

 生理中は血が出てしまうため、抱くことが難しいかもしれない。

 抱けない時は素っ気なくなってしまうのではないか? そんなことを雪奈は考えているのだろう。


「大丈夫。俺は生理中でも離れないから」


 生理中でも一緒にいない理由はないので、健斗は雪奈から離れる気はない。

 ずっと一緒にいてイチャイチャするつもりだ。


「はい。ずっと一緒にいます。んん……んちゅ……」


 そう約束をし、健斗は雪奈にキスをした。

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