『六体のDクラスフィクサー』カーク=ガンカッター


・外見


身長175cm体重90kg

褐色の肌、黒い髪を短く切りそろえ、後頭部にはコインサイズの金属機械『マトリクス』を埋め込んでいる。

黒い瞳を黒のサングラスで隠し、短めのコート、防弾チョッキにブーツ、手袋、全身を黒一色に統一している。

コートの内側、わき腹の辺りに二丁の拳銃を吊るし、腰にはマガジンが左右に六つずつ吊るしてある。

それが六人、そっくりな姿形で動作もリンクして並んでいる。


・経歴


全人類に脳に直接コードの入力し、洗脳する機械『マトリクス』とそれをコントロールするネットワークにより、一部の権力者が独裁するディストピア世界出身のトラブルシュータ―、その中でギリギリクローンバックアップを与えられる地位の『Dクラス』出身の一人の男だった。

六人に分裂しているのはそれらクローンが聖遺物の効果により蘇生したため、それがマトリクスの効果により連結、意識を共有している。

独裁の完成度が高く、通常手段では自由が手に入らないと見た神が、その中でも独力で支配から脱却していた男、カークへ聖遺物を渡し、自由への革命を促した。

結果としては独裁政権は消滅したも。が、カーク自身は人々に感情があるから不幸が産まれるのだと独裁者さえも禁じ手としていた感情抹消システム『リベリオン』を発動、彼自身以外の人類から一切の感情を抹消し、人という存在が消え去った。


・聖遺物『大鍋』

そのまま風呂にも使えそうな大きさの黒い大鍋。重量は大人三人がかりでないと持ち上げられないほど。

人の領域『戦士の帰還』

カークの内の一人が死亡したら自動で発動、死体が溶けて消え去り、同時に鍋の底から黒い液体が滲み出ると盛り上がり、約一分後に蘇生する。

蘇生したものは装備や体調などが万全な状態になるが記憶が混濁しており、そこをマトリクスが補う時間も含めて完全に戦線に戻れるようになるまで合計で約五分は必要となる。

神の領域『戦士たちの凱旋』

カークの内の二人以上が五分の間隔を置かずに死亡した場合に自動で発動する。死体が消えるのは同じながら鍋の底より滲み出る黒い液体が溢れ出す。溢れ出した先から次々に新たな肉体として蘇生、形成していき無限に数を増やしていく。

ただしこちらは正確性に難があり、不完全だったり合体したりと異形化する。その上でマトリクスにバグが発生し、自我をもって勝手に行動し始める。

不完全な異形は死んでも蘇生の対象にはならない。


・能力


六体とも高い身体能力を持つが、瞬発力こそ高いもののスタミナはさほどではなく、その点を聖遺物で補っている。

上記の蘇生能力により死に直面することが多く、ぎりぎりにまで高い集中力を保てる。

武装としてはコート内に装備した黒色の二丁拳銃『クラリック』を装備、弾数十五発のブローバック式、引き金退いていれば連射できるセミオートマチックで、口径が小さいがその分強力な火薬を装填している。

上記拳銃を用いた戦闘スタイル『ヴァイオレット』を体得、カンフーのような合理を元に、素早い動きと正確な銃撃を合わせた高速戦闘を得意としている。

マトリクスにより六体がそれぞれ電波により思考を共有しており、合わせて十二の目で物を見ることができる。ただし思考パターンは一種類だけなので計算は得意でもひらめきは一人分。


・性格


感情の起伏は薄いものの、鈍いだけでちゃんとある。その上でこの感情を無駄と感じており、見せることを恥とし、隠したがる。

真面目で几帳面、ディストピア出身だけにミスが命取りになると身に染みており、小まめに何度もチェックを繰り返す。

ジョークが理解できず、場の空気も読まず、コミュニケーションは必要なことだけを伝える。まるで機械のように話すが、そこはただ理解できてないだけで学習すれば変化も起きる。

聖遺物の影響もあり、マルチタスクが得意で、長期計画を練って効率的に行動できる。同時に自身の体へのダメージはあまり考えない。

その一方で欲望への免疫が低く、六人いる内の一人がサボって遊んでる。


・戦闘方法


六人が連携して行動できるため、手間暇かかる細かな作業が得意。

また情報共有に加えて死に戻りも可能なので持久戦にも秀でている。

一方で出身の関係から柔軟な発想が苦手で、謎解きや見慣れない特殊能力への対応は試行錯誤に限定されるため、時間がかかる。

それと基板になる聖遺物が巨大すぎるため、機動力がネックにもなっている。




「「「「「「感情は無味だ。思考せずに我々に屈服せよ」」」」」」

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