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『ワールドプレジデント』ジョセフ=バイコディン
・外見
身長183cm体重51kg
白髪、青い目、整った顔立ち、遠くから見ると若く見えるが近くで見ると細かな皺が多い男。歯は白い。
常にスーツ姿で姿勢よく、歩き方や身振り手振りを加えた言動から見栄えを意識していることが伺える。
体は年相応に衰え細く、力も弱い。地味に人工心臓に膝には人工関節、その他色々と病気を持ち、痴呆も発症している。
・経歴
二つなの通り出身の異世界で世界大統領になった男。
中流階級の家の出で、天才ではなかったが成績優秀、法学部を出て政治家に、地道にキャリアを積み重ねていった。
当時のその異世界ではいくつかの超大国が核兵器を保有しつつも一触即発の危険な状況で、いつ最終戦争が起こってもおかしくない状況だった。
そこで神は聖遺物を遣わし、ジョセフ一人が世界を束ねることで平和と安定を狙った。
しかし、その段階で不幸にもジョセフは痴呆が始まっており、一見してまともそうに見えて中身はボロボロだった。
それでも何とか世界をまとめ、統一国家の最初で最後の大統領になるも、清濁併せ呑むだけの知性が残っておらず、結果マニフェストを真面目に遵守し、大幅な減税、軍備や研究費の大幅カット、逆らうものは権力と聖遺物で黙らせ、独裁となった。
それでもまだ問題はなかったのだが、程なくして巨大隕石が接近する。本来は百年前の技術でさえも解決できる程度の脅威だったが、予算カットにより持っていやはずの手段はすべて失われ、滅び去ることとなった。
皮肉にも、本人は大統領権限で個人用シェルターに逃げ込んでおり、最後の一人となった。
・性格
清廉潔白、曲がったことが大嫌いで決して嘘をつかない紳士。愛国心の塊で、慈愛に溢れ、しかして敵には容赦なく正義の鉄槌を下す。
ただし痴呆が始まっており、見当識、ここがどこで相手がだれで今が何なのかを正しく理解できていない。
演説するのはライフワークであり、暇さえあれば何か言っているが痴呆と重なって壮大なほら話となっている。
・聖遺物
『聖剣』
台座に刺さっていて引き抜いたら王になれるアレ。銀色一色の美しい剣で鞘は無い。軽めで切れ味はそこそこ。
ジョセフの腕力では振り回すのは難しく、今ではただの杖となっている。
人の領域『王者の風格』
聖剣を持ったジョセフの姿を見せることで発動、相手が属する社会の中で一番上の存在、ボスや王や神に匹敵する存在だと問答無用で認めさせる。効果は直視が一番強く、ガラス越しやシルエットのみでは低下し、画像や写真ではイメージ程度にまで落ちる。
それ故に忠誠心や信仰心が強いものほどより強く影響下に入り、軍門に下ることとなる。
逆に、反社会的なテロリストやアナーキストには目の仇とされる。
また、属する社会の上位に喧嘩を売れる正確ならばジョセフにも喧嘩を売れる。
神の領域『王者の勅命』
剣先で相手に指すことで発動、一人の人生において一度だけ、絶対的命令を発動することができる。その内容がどのようなものであれ、例え己の命を奪うような理不尽なものであっても、指され発動された側は逆らうという発想すら産まれずに従う。
対人最強の能力ながら使い手の腕力が足りずに持ち上げることが難しい。
・能力
身体能力はよぼよぼのお年寄りで、走るのも難しい。
これまで蓄積してきた経験があるものの痴呆により知能面も怪しい。
一方で聖剣は最強クラスの能力を有しており、特に集団相手ならば敵味方まとめて力に変えることができ、リーダーになる能力はずば抜けている。
・戦闘方法
基本は命令するだけ。
それで相手が従えば良し、ダメならばか弱い老人として一方的にやられる。
聖剣をうまく用いれば、神の領域を発動しなくともルール変更とかこれはゲームだとか後は任せてほしいとかそれっぽいこと言っとけばいくらでも手があるのにも関わらず性格と痴呆からうまく使えていない。
しかしながら過去のある瞬間と今がリンクした時、思わぬ爆発力を発揮し、とんでもない結果を引き起こす。
「あれは今から二十年ほど前、ワシが学生だった頃、当時の祖国は農薬散布こそ飛行機で行っていたが稲作のほとんどは未だに手作業で、そのために使役するは河童のため大量のハッカ飴が消費されていた。その現状に憂いた早々が知恵を絞り、時のオペラ歌手たちを協議を重ねた結果、終に保温できる水筒を発明したのだ。今はその時と同じ、ワシにはちゃんと見えておる。だから命令通り、救助隊を墜落現場に派遣するのではなく、墜落現場を救助隊の元へと来させるのだ。いいか、これは命令だ。三日でやれ」
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