サキュバス、アルパチーノとロバートデニーロの不仲説を聞いて思わずオレンジを口に含みました6
「他、お聞きになりたい事はございませんか?」
「そうですね……」
E.聞きたい事なんてないぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ! ぶっ殺してやるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!
……E
……
…………
………………
……正気か?
いやいやまじか俺? 本気でそんな事言おうとしてる? リアルガチで意味分かんないんだけど? え? どういう感情に基づいて俺は宣戦布告しようとしてんの? こいつと邂逅した時、やっべー無理だわーってビビり散らかしてたじゃん。今になってブレイブハート巻き起こってるのなぜ? 心の中の男の子がフィーバーしちゃってる感じ? でもそれって完全ににHipのYou本当の勇気とは別のものなんだよねーーーーデンデンデデデデーーーーーーン!
「……」
「……」
言えねーーーーーーーーーーーー! 目と目が合って感じる圧倒的な恐怖ーーーーーーーーーーーーー! よく分からないが奴の底知れなさに圧倒されているーーーーーーーーーーーーー! ホント何で俺はこんな人間相手に喧嘩を売るような言葉を投げようとしたのかーーーーーーーーーーーー!? 狂気の沙汰じゃーーーーーーーーーーーーーー!
「……ピカちゃん」
「あ、はい」
やばい内心で呟いたぶっ殺す宣言に気付かれたか!? そういえばこいつは前に読心めいた事をやっていた! おのれ抜かった! もし思考が読めるのであればこれはまずいぞ!? 脳の電気信号が傍受されてツルスケ状態跡部キングダムだった場合情報戦術の観点から不利が過ぎる! うぉーーーーーーーーーーーーーーーーただ単に凄い察しがいいだけの人間であってくれ阿賀ヘルーーーーーーーーーーーーーーーーー!
「ピカちゃん、今一瞬、私に対して殺意を持ちましたね?」
ご愁傷ーーーーーーーーーーーーーー! くそ! モロバレだ! どうしようもはや打つ手なしと諦め玉砕覚悟で戦うか!? この位置なら机をひっくり返して視界を遮り動きを止めて、その隙に箸で左目か首元を刺せば即死効果が期待できるかもしれない! あぁでもそうなると俺殺人犯かーーーーーーーーーーーーーなんかさっき、防衛の域を超えた場合は正当防衛が適応されないって聞いたしいよいよお縄かーーーーーーーーーーーーーー!? くそーーーーーーーーーーー! 前科一犯輝ピカ太ーーーーーーーーーーーーーー! あと二犯で前科三犯 八九三番懲役太郎と並んじまうじゃねぇかーーーーーーーーーーーー! 出所後はアウトロー系Vチューバーとして生きていくしかなくなっちまうーーーーーーーーーーーーその頃まであるかなVチューバーという職ーーーーーーーーーーーーーー! 割と近く斜陽になりそうだぜーーーーーーーーーーーーーー!
「……」
「……」
沈黙! この場面で沈黙! これはもはや後に退けなくなった合図か!? 戦いのゴングが鳴ろうとしているのか!? くそーーーーーーーーこんな事ならもっとガンプラ作っておけばよかったーーーーーーーーーーーー! というかまだHI-ν作ってねぇんだよパーツに色だけ塗ったけど時間がなくて百舌鳥の早贄みたに突き刺さってんだよ! 今日!
今日作ろうとしてたの! クソみたいなイベントが全部消化できてようやく時間的、精神的余裕ができたからとうとう組み立てに着手しようとしてたの! それをなーーーーーーー! こんな事が起こるなんてなーーーーーーーーーーー! クソーーーーーーーーーーーーー悔いしかねぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーー! 勝っても負けてもろくな結果にならないが人生ってそんな事もあるかもしれーーーーーーーーーーーーーーーん!
よし! 腹は括った! 色々残念な結末であり到底承服できるような事ではないがこれも非情な現実! しゃあない! やったるわボケェ! ぶち殺したる!
腕に力を込めて卓返し待機! 機を見て奇襲! そして殺す! 今日がお前の命日だ!
「……いいんですよ、ピカちゃん」
「……は?」
なんだ? 何がいいんだ? 殺していいって事か? それはつまり抵抗しないって事? いや困る! 無抵抗の人間殺したなんていったらそれこそ十年以上はほぼ確定じゃねーか! 頼むから俺の片目くらいは奪ってくれ! そしたら俺「とっくの昔に義眼じゃよ」(チュピッ)ってネタやるから!
「その抗いがたい意思の力こそ、貴方の証なのですから」
「……?」
「闘争心、殺意、抑えられない感情の激流……その根本に何があるのか、自分でお分かりですかピカちゃん」
「……? なにを言っているんです?」
漫画みたいなセリフ吐くじゃねーの? なんかのキャラクターのなりきりか? おいおいこんな時によしてくれ。いや、こんな時だからこそ言ってみたいセリフもあるだろうが。
「ピカちゃん。ピカちゃんは最近、誰かに対して加虐的な欲望を催した事がございませんか?」
「……まぁ、取引先のクソみたいな担当とか、電車内でマナーの悪い乗客とかには常々呪をかけていますが……」
「他には?」
「はい?」
「他にはいらっしゃいませんか? もっと仲のいい方……例えば、妹さんとか」
「そんな事、あるわけ……」
……そんな馬鹿なと思ったが、ある。
何故か知らないが、急にピチウに対して暴力的衝動に駆られた事が……そう、一緒にジャス子に行ったあの時、怯えたピチウの顔を見て俺は……
「ね? あるんでしょう? ピカちゃぁん?」
……どうして? なぜこいつがそれを知っている? いや、というより、こいつは俺がそういった状態となる理由を知っているのか!?
「……あんた、俺の何を知っているんだ」
声が震えている。恐怖もあるがそれ以上に俺は、俺の事を知っているこの女に対して、一種の興味と興奮が湧きたつ。
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