小説に限らず、文章を読んでいて残念に思うのは語彙の貧しさ。
とあるアニメの紹介記事では、何でもかんでも「すごい」で表現していた。何より「すごい面白い」には頭が痛くなる。「すごく」すら思いつかないのかよ、と。
せっかく日本語には多彩な表現があるのに。
小説では特に、地の文での描写をそのまま台詞で繰り返すやつ。
『その時、森の中から魔獣が現れた。
「うわっ! 森の中から魔獣が現れたぞ!」』
返せ。余分な一行を読んだ俺の時間を返せ! とか言いたくなる。
他方、やたら空行を開けたり、異口同音を「「「な、なんだって!?」」」と括弧を重ねるとか、擬音の多用とかは、表現の多様性だからあまり気にしない。
手書きで原稿用紙を埋めていた時代と、PCやスマホで入力する今では、表現が変わって来るのが当然。それに慣れて育ってきた世代にも読者になって欲しければ、それに合わせた表現を駆使するのも「鍛錬」と言える。
作者からの返信
確かに最近、語彙力が乏しくなっていますよね。
紹介記事を書いた人もそれなりの学歴があったと思いますが、「すごい」以外思い浮かばないとは……
古典とか読まないんですかね?
読者も意識しないと「鍛錬」にはならないですね。
自戒します。
言葉で戦え。同感です。
私も最初に小説っぽいものを書いたのは四半世紀前。そのときの作品が頭の中で暴れだしてどうしようもなくなって、このサイトに投稿を始めました。
実際投稿を始めて、逆にいろんなユーザーさまの作品も読みに伺うようになったのですが……投稿前に読み返してないの? と言いたくなるような誤字脱字の多さや、テンプレート作品ばかりが並ぶ現状に辟易しました。
それから、語彙力の乏しさも。乏しい割に、難しい漢字を使いたがる人も多いですね。相手に伝わらない言葉を羅列しても、自己満足でしかないのに……って、これは自戒も含んでいますが。
自分の言葉で、血の通った人々や生きている世界を描きたい。五感を刺激して、彼らと一緒に旅を体験して欲しいんです。そのために言葉を磨いています。
『誰かの心に自分の言葉が響き、感想をもらった時に嬉しさほど得難いものもないのだ。』
このお言葉、実感として共感しました。
作者からの返信
感想頂きありがとうございます。
今の芳しくない状態は出版社もそうですが、我々一般ユーザー(読者・作者など)もちゃんと向き合わないといけないと思います。
誤字脱字は・・・すいません。
テンプレート作品は読者は「よく飽きないぁ」と思うほどありますね。
最も、それは小説界隈だけではなく、昨今の漫画でも多いのですが・・・
「自由の世界なんだから思いっきり遊びなよ」
なんて老婆心ながら思うのですが余計なおせっかいなのでしょうねぇ・
私の小説は旅ものではないですが、同じように五感を刺激して『日常って見方を変えるとこんなにも変わる』とかのメッセージを取ってくれたら理想ですね。
ラジオドラマになったらいいなぁなどと思っていますが、それは最終目標です。