それからの二人(一年目)

6話:周りは敵ばかりではない

 彼女と付き合った翌週。6月に入った。


「私、明日から野外学習なんだ」


「知ってるよ。頑張ってね」


「…未来さんも一緒に行かない?」


「行けないよ。授業があるから」


 一年生は明日から2泊3日野外学習だ。二、三年生は平常授業。私は三年生だから着いて行けない。

「そんなこと分かってますよー」と彼女は不満そうに唇を尖らせる。たった三日間でも私と会えなくなるのが寂しいという気持ちがストレートに伝わってくる。可愛い。


「…咲ちゃん、わんちゃんみたい」


「えー…犬種は?」


「え、えっと…なんだろう…シベリアン・ハスキー…?」


「ハスキー。いいですね」


「カッコいいけど…可愛いところもあるから」


 誕生日プレゼントをくれた日の咲ちゃん、少し怖かったけどカッコ良かった。上級生の男子に対して『失せろ』と言ってしまうような子だとは思っていなかったが。まだまだ私の知らない顔があるのかもしれない。だけど、悪い人だとは思わない。勇気を出して好きだと告白してくれた彼女を疑いたくはない。


「未来さんはあれですね。なんか…カピバラっぽい」


「えっ、カピバラ?」


「うん。のほほんとした感じが似てる」


「そ、そうかなぁ…」


「うん。可愛いよ」


「う…」


『可愛い』という言葉は苦手だ。昔、お世辞だと思わなくて素直にお礼を言ったら微妙な反応をされて『自分が可愛いって思って調子乗っている』と影で言われたことがある。それ以来、どう返すのが正解かわからなくなってしまった。彼女の『可愛い』はお世辞ではなく本心だということが真っ直ぐに伝わってくるが、やはり反応に困る。違う意味で。


「可愛いよ。未来さん」


「も、もう…からかわないで…」


「ふふ。すみません」


「もー…」


 と、中庭のベンチで話していると、どこからか視線を感じた。一人の女の子と目が合って、思わず離れてしまう。

 私は咲ちゃんが好きだ。だけど…だけど…。

 彼女といることで周りから揶揄われるのは嫌だという想いが勝ってしまう。だから、付き合っていることは二人だけの秘密にしたい。そういう話をしたが、彼女は手招きをして女の子を呼び寄せた。


「小桜さん、おはよう」


「おはよう…えっと…」


 女子生徒のリボンの色を見る。リボンの色は緑—学年ごとに色が決まっており、一年は赤、二年は黄色、三年生は緑となっている。彼女のリボンの色は赤。咲ちゃんと同じ一年生だ。知り合いなのだろうかと思ったが、彼女は咲ちゃんのことを知らないようだ。


「あ、ごめんね。私は4組の松原まつばらさき。こっちは私の…笹原ささはら未来みらい先輩」


「さ、咲ちゃん」


 言ったはずだ。恋人同士であることは隠したいと。しかし、小桜さんと呼ばれた女子生徒は大丈夫ですよと言わんばかりに優しく笑った。


「私も彼女がいるんです」


 彼女はサラッとそう言う。咲ちゃんは「知ってるよ」と彼女に言って「だから大丈夫です」と私に優しく笑いかけた。


「学年代表の鈴木くんでしょ?」


「そう。1組の鈴木海菜と付き合ってる」


「やっぱり。有名だもん。二人」


 もしかして、前に噂になっていた人だろうか。王子と呼ばれていたが、小桜さんは王子というよりは姫だ。


「だから私の名前知ってたのね」


「うん。小桜さんと話すのは初めてだけど、鈴木くんとはたまに話すんだ。…私、鈴木くんがレズビアンだって噂を聞いて…最初は見た目が男っぽいから勘違いされてると思ってたんだ。でも、本人がそう言ってるって知って…何で隠さないの?って聞きにいったの。そしたら彼女、なんて言ったと思う?」


「『黙っていたら異性愛者にされるから。それに、隠さなきゃいけないことだとは思いたくないし、私が女性愛者であることなんて別に大したことじゃないでしょう?』…みたいなことかしら」


「聞いてたの?」と咲ちゃんが苦笑いする。


「あの子がいつも言ってることだもの。自分がセクシャルマイノリティであることなんて別に大したことじゃないって。…私も言われたの。だから、あの子への恋心を素直に認めようと思えた」


「…そっか。…私も彼女のその言葉に勇気を貰って、中学の頃から好きだった先輩に告白出来たんだ」


「その結果がこれ」と咲ちゃんは嬉しそうに私の手を握って指差した。そして小桜さんを隣に座らせる。


「小桜さんって、いつから付き合ってるの?中学から?」


「出会ったのは高校入ってからよ」


「え、マジ?まだ知り合って二ヶ月くらいなの?」


「えぇ」


「付き合ったのも最近?」


「ゴールデンウィーク明けくらいから」


「マジかー。もう一ヶ月じゃん」


 普通に恋バナを始める二人。


「もうちゅーした?私はまだ。まだ付き合って一週間も経ってないんだ」


 サラッと言う咲ちゃん。恥ずかしい。小桜さんも苦笑いして答えない。すると咲ちゃんは「したんだー」とニヤニヤする。楽しそうだ。恥ずかしいけど、雰囲気は悪くない。


「ねぇねぇ、今度さ、ダブルデートしようよ」


「ダブルデート…」


「うん。先輩はどう?したくない?ダブルデート」


 咲ちゃん、私が人見知りだということを忘れていないだろうか。


「…わ、わたしは…咲ちゃんと…二人がいい…人見知りで…緊張しちゃうから…」


 私がそう言うと彼女はハッとして「というわけだからごめん。無かったことにして」と小桜さんに言う。


「残念です。…私はちょっと興味あったので」


「…ごめんね」


「大丈夫ですよ。私達知り合ったばかりですし、無理もないです」


 小桜さんは優しそうだ。彼女の恋人は知らないが、話を聞いた限りでは良い人そうだ。私も彼女達とのダブルデートに興味が無いわけではない。


「…あ、あのね…私も…興味はあるんだ…だからその…もうちょっと…仲良くなってからなら…いいよ…」


「本当!?やった!小桜さん聞こえた?『興味はあるから、もうちょっと仲良くなってからなら』だって。あ、じゃあさ、今日お昼一緒に食べない?ここで。未来さん、いい?」


 頷いて意思を示す。


「ふふ。約束だよ。先輩。お弁当持ってここ来てね」


「うん。…4時間目体育だからちょっと遅れちゃうかもしれないけど…」


「うん。分かった。小桜さんも鈴木くんに伝えておいてね」


「えぇ、分かった」


 ふと、誰かが手を振りながらこっちに歩いてくるのが見えた。小桜さんがそれに気づき、手を振り返す。


「やっぱりここに居た。君、中庭好きだね」


「来ると思った」


「ふふ。見つけてくれるの待ってたの?」


「…別にそんなんじゃないわ。…座る?」


「ううん。私はその辺で」


 そう言っては近くの花壇のレンガに腰掛けた。


「私、重いから四人も座ったらベンチが悲鳴あげちゃう」


「…膝の上に座れって意味じゃないわよ。譲ってあげるって意味よ」


「じゃあ百合香ここおいでよ。松原さん、彼女さんと二人がいいでしょ?」


 そう言っては自分の膝をぽんぽんと叩く。小桜さんはため息をついてベンチから立ち上がりの隣に座った。私のことを咲ちゃんの彼女だと知っているということはが小桜さんのの鈴木さんなのだろうか。男の子にしか見えないが、彼女と言っていたということは女の子なのだろう。手足が長くて、背が高くて、声が低めでカッコいい。王子と呼ばれているのも納得だ。


「…海菜の上空いてますよ」


「結構です」


「君だけの特等席だよ?」


「座らない」


「えー…なんでー?」


 そう言いながらは小桜さんの腰に手を回した。咲ちゃんが「見ちゃいけません」と言って私の目を両手で覆った。


「ちょ、ちょっと…」


「…今日はつれないね。ハニー」


「誰がハニーよ」


「ダーリンって呼んで良いよ」


「呼ばない。ちょっと離れて…」


「良いではないか良いではないか」


「良くない」


 見えないけれど、仲がいいのは会話で伝わる。


「松原さん、彼女とはいつから付き合ってるの?」


 小桜さんの恋人の鈴木さんが問うと、咲ちゃんはようやく手を離してくれた。


「…大体一週間くらい前から」


「へぇ。まだ最近だ」


「…2人とも、本当に付き合って一ヶ月?」


 咲ちゃんの疑問も分かる。付き合って一ヵ月の雰囲気ではない。


「ふふ。一ヶ月だよ。本当はまだ半年くらい待たされる予定だったんだけど、私が強引に早めちゃったから」


「なんで半年?」


「家庭の事情で。ね?百合香」


「…親を説得するのに最低でもそれくらいの期間が必要だと思ったの」


 小桜さんが言う。


「えっ、2人とも親公認なの!?」


 私の驚きを咲ちゃんが代弁すると「この人私のお父さんとLINK交換してる」と小桜さんは恋人を指した。


「…えぇ!?」


「たまたま、母さんの店の常連さんだったんだ」


「…鈴木くんはサラッとカミングアウトしてそうだけど…小桜さんは?」


「…一度は否定されたわ。そんなのは憧れを勘違いしているだけだって。私は前に男の子と付き合ってたの。だから…同性愛者じゃないでしょうって。実際、同性が好きなわけじゃないの。同性である必要はない。だけど、海菜じゃなきゃだめなの」


 私もそうかもしれない。私は咲ちゃんが女の子だから好きになったわけじゃない。咲ちゃんだったから好きになった。男の子だったとしても変わらなかっただろう。咲ちゃんはどうなのだろう。私が男の子だったとしても、好きになってくれていただろうか。


「…そういうことサラッと言えるってかっこいいね。ちょっと…聞いてるこっちまで汗かいてきちゃったけど」


 小桜さんはきっと、彼女と付き合っていることを隠していないのだろう。私も出来るならそうしたい。


「…強いね。二人とも」


 咲ちゃんに言うが、聞き取れなかったのか何?と耳を寄せた。


「強いねって言ったの」


「強いね。だそうです」


「…私は…否定されたらどうしようって怖くて…」


「『私は否定されたらどうしようって怖くて』うん。何?」


 私の言葉に耳を傾けて、二人に伝えてくれる。私は声が小さいことでよく人を苛つかせてしまう。『はっきり喋れ』と昔からよく叱られた。叱られると怖くなってしまい、余計に言葉が出なくなってさらに苛つかせてしまう。咲ちゃんは私を責めることなく、一生懸命聞き取ろうとしてくれる。会話のテンポについていけなくて困ってしまうと、フォローしてくれる。言葉に詰まっても、待ってくれる。彼女のそういうところが好きだ。


「…前に、友達が言っていたから。レズとかホモとか気持ち悪いって」


「…『前に友達が言ってたから。レズとかホモとか気持ち悪いって』…うん」


「…今も怖いの。周りの目が」


 本当は堂々としたい。女の子同士で付き合ってるけど何が悪いの?って、二人みたいに堂々としたい。


「ごめんね、咲ちゃん」


「『今も怖いの。周りの目が。ごめんね、咲ちゃん』…謝らなくていいですよ。私もそうだったもん。…『お前ホモなの?』『そんなわけないじゃん気持ち悪いこと言うなよ』って…そういう冗談聞くたびに辛かった。…怖いのに私と付き合うこと決めてくれてありがとう。逃げずに私の想いに向き合ってくれてありがとね…未来さん…」


 泣きそうな声でそう言って、彼女は私を抱きしめた。ドキドキしてしまう。女の子同士なのに。他の女の子に抱きつかれたってこんな気持ちにはならない。咲ちゃんだけだ。私は、咲ちゃんが好きだ。


「…2人とも、兄弟はいる?」


「私は一人っ子だけど、先輩は妹が一人いるよ。私の同級生」


「仲良いなら、まずは妹さんからカミングアウトしてみたらどうですか?」と、鈴木さんが言う。


「親世代より同世代の方が理解はして貰いやすいと思うし。あとは…先輩、何部ですか?」


「…えっと…文学部…」


「三年生ですよね。…竹本さんって仲良いですか?同じ三年生で文学部の」


「えっ…う、うん…」


 竹本さん—さえちゃんとは一年の時同じクラスだった。クールで、最初はちょっと近寄りがたい人かと思っていたが、本が好きという共通点をきっかけに仲良くなった。


「なら、彼女にもカミングアウトしてみてください。私のこと知ってるので味方になってくれるはずです」


 鈴木さんは次々とカミングアウトしても大丈夫な人を紹介してくれた。演劇部員、咲ちゃんと同じ中学の加瀬くんを始め、咲ちゃんと同じバンドを組んでいるメンバー達、それから…


「あと、の元カノとは知り合い?」


「うん。先輩の妹」


 加瀬くんと私の妹のあゆみが付き合っていたことは知っている。紹介してもらったことがあるから。最近別れたようだが、円満に別れたらしく、友達として今も仲良くしているようだ。


「へぇ。ならやっぱり先輩、妹にカミングアウトして大丈夫ですよ。味方になってくれるはずです。妹さんと知り合いではないですけど、泉くんからどんな人かは聞いてますから」


 というのは加瀬くんの下の名前だ。名前で呼んでいるということは余程仲がいいのだろう。


「あとは…音楽部繋がりでクロッカスのメンバーも全員大丈夫だよ。…ドラムの子は私の従姉妹だし。みぃちゃんは私がまだオープンにしてなかった頃から受け入れてくれてたし…女の子から告白されたことがあるって聞いてる。その子とは今でも仲良しだって」


 というのは安藤空美あんどうそらみちゃんのことだろう。彼女はよく図書室に来る。一緒に図書委員をやっていたこともある。


「『空美ちゃんはよく図書室に来るから知ってる』って。普通に会話できるくらい仲良いみたい」


「あはは。じゃあ勇気を出してカミングアウトしましょう。と、まぁ…私が紹介できるカミングアウト先はこれくらいですかね。強制はしないですけど…出来ることなら話した方が楽だと思います」


「流石鈴木くん。交友関係がエグいくらい広い」


 苦笑いする咲ちゃん。


「ふふ。先輩も松原さんもさ、怖いならまずは確実に味方になってくれる人を味方につけてしまえばいいんだよ。そうやって少しずつ、少しずつ味方を増やしていけばきっと、知らない人に何言われても私には味方がいてくれるから大丈夫って自信を持てるようになると思うよ」


 にこにこしながら鈴木さんは語る。彼女もそうやって少しずつ味方を増やしてきたのだろうか。


「分かってると思うけど、私は味方です。二人には既に、私と百合香っていう二人の味方が居るんだよ。しかも当事者同士。だから大丈夫。誰に何言われたって、二人の居場所はここにあるから。私達は少数派なだけで、なにも特殊じゃないただの人間なんだって、胸張って生きよう。一緒に」


 鈴木さんの優しい言葉に、思わず涙が溢れる。私を抱き寄せた咲ちゃんも泣いていた。




 その日のお昼。約束通り4人でお昼ご飯を食べていると、冴ちゃんが声をかけてきた。


「珍しいね。一年生いっぱい引き連れて。って、王子じゃん」


「冴さんこんにちは」


は?一緒じゃないの?」


「音楽部の部室だと思います」


「…姐さん?」


「兄貴がそう呼んでるめちゃくちゃ喧嘩強い女の子がいるのよ。一年生なんだけどね」


 そういえば冴ちゃんのお兄さんはやんちゃしていると言っていた。私達より一つ上。姐さんと呼ばれる女の子は彼女のお兄さんからみたら3つも歳下だ。よっぽど貫禄があるのだろうか。


「…咲ちゃんは…姐さんって呼ばれてる子のこと知ってる?」


 問うと、咲ちゃんはごほごほと咽せてしまった。慌ててお茶を飲み、一息ついてから困ったように頭を掻いた。


「…うちの兄貴も私と同い年の女の子を姐さんって呼んで慕ってるんだ。もしかしたらその子…かもしれない。竹本さん…でしたっけ」


「うん」


「お兄さんって、一個上ですか?今年で19歳?」


「そうだよ」


「大柄で熊っぽい感じの…」


「兄貴の知り合い?」


「あー…えっと…」


 私の方をちらっと見てから「まぁしょうがないか…どうせいつかはバレるもんな…」と呟いてから冴ちゃんの方を向き直し「マツの妹です」を見て自分を指差した。


「おぉ…そうなんだ。まっちゃんの」


「はい。タケさんの妹さん…ですよね?」


「そう。三年一組の竹本冴たけもとさえ


「一年三組の松原咲です」


「咲ちゃんね。よろしく」


 どうやら咲ちゃんと竹本さんはお兄さん同士が知り合いだったようだ。「咲ちゃんのお兄さんもやんちゃしている人なの?」と問うと、彼女は気まずそうに頷いた。


「でもその…兄貴はほんと…雑魚なんで。見た目は怖いかもしれないけど、大丈夫です。にしても姐さんって、鈴木くんの知り合いだったんだね…」


「うん。私の幼馴染なんだ。ちなみに私もマツさんやタケさんのこと知ってるよ」


「…鈴木くん、マジで交友関係広すぎでしょ…」


「流石王子。未来も王子と仲良いの?」


「あ、ううん。私は咲ちゃんの…えっと…」


 鈴木さんは言っていた。冴ちゃんはカミングアウトしても大丈夫な人だと。


「か、彼女…こ、恋人…です…」


 勇気を出してそう打ち明けると、冴ちゃんは「マジで?あんた恋人できたの?おめでとう」と目を輝かせた。思った以上に普通の反応をされ、拍子抜けしてしまう。


「んだよその顔。女同士なのにーとか言われるとか思ってた?」


「う、うん…なにか…言われると思った…」


「別にうちは何も言わんよ。友達の恋人の性別とかどうでもよくね?そいつが選んだことだからうちには関係ないし。んな不安そうな顔してんじゃねぇよ。なんか言う奴がいたらうちがぶっ飛ばしてやるから、胸張りな」


「冴ちゃ…ん…」


「んだよ。こんなことで泣くなよ。あんた、ほんと涙腺雑魚だな。…って、咲ちゃんも泣いてるし」


「だってぇ…」


 鈴木さんの言う通りだ。私達は少数派なだけで、何も特別じゃないんだ。むしろ、特別扱いしていたのは私自身なのかもしれない。


「冴ちゃん、ありがとう」


「どういたしまして。こちらこそ、うちのこと信じてくれてありがとう」


「鈴木さんが…冴ちゃんはカミングアウトしても大丈夫な人だって言ったから…」


「王子が?へぇ。じゃあうちじゃなくて王子を信じたってわけか」


「あ、さ、冴ちゃんのことも信じてたよ…」


「冗談だよ。分かってる」


 鈴木さん、小桜さん、冴ちゃん。味方が三人できた。こうやってちょっとずつ、味方を増やしていけば、いつかは二人みたいに堂々と出来るようになるのだろうか。

 なら頑張ろう。堂々と、咲ちゃんの隣に立てるように。

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